【30坪~35坪の3階建ての間取り】費用の目安や注意すべきポイント

ビルトインガレージや二世帯住宅にも向いている3階建て住宅。部屋数を確保しやすいので地価の高い都心部などで特に人気の高い住宅スタイルです。

注文住宅で3階建てを検討されている方も多いので、30坪~35坪の敷地面積に建てる3階建ての参考となる間取り例や費用の目安の他、3階建てで注意すべきポイントなどもご紹介していきます。

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30坪~35坪の3階建て住宅の参考間取り&外観

30坪~35坪台の敷地面積に建つ3階建ての参考間取り例を幾つかご紹介致します。

参照元:suumo

30.1坪/完全分離型の3階建て二世帯住宅

30.1坪/完全分離型の3階建て二世帯住宅の外観30.1坪/完全分離型の3階建て二世帯住宅の間取り図(1階)30.1坪/完全分離型の3階建て二世帯住宅の間取り図(2階)30.1坪/完全分離型の3階建て二世帯住宅の間取り図(3階)30.1坪/完全分離型の3階建て二世帯住宅の間取り図(小屋裏)
スライド⇒出来ます。

ツートンカラーでまとめられた外壁にスリット窓がアクセントとなり洗練されたシャープな印象を与える外観デザインです。玄関を別々に設けた完全分離型の二世帯住宅ですが玄関ホールで繋がっています。

お姉様との二世帯住宅で1階はお姉様の居住スペースに。大型のWICにコンパクトにまとまった動線で生活がしやすい間取りになっています。

2階、3階は施主夫婦の居住スペースに。2階にLDKと水回りをまとめて配置。洗濯物も干せる広めのサービスルームに、乾いた洗濯物をしまえるファミリークロークも同階にあるので家事ラクな作りです。

間取りLDK+3LDK
敷地面積99.59㎡(30.1坪)
延床面積178.63㎡(54.0坪)

30.8坪/シックで落ち着きのある3階建て住宅

30.8坪/シックで落ち着きのある3階建て住宅の外観30.8坪/シックで落ち着きのある3階建て住宅の間取り図(1階)30.8坪/シックで落ち着きのある3階建て住宅の間取り図(2階)30.8坪/シックで落ち着きのある3階建て住宅の間取り図(3階)
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黒一色のガルバリウム鋼板に加えて、各階毎に前後に奥行きを変える事で重厚感も感じられる落ち着きのある外観デザインです。

1階には施主様の仕事場となるアトリエが確保されています。趣味を楽しむ部屋としても利用できる作りなのでアウトドアが趣味の方にもおすすめできる間取りです。

2階はリビング収納+パントリーで収納力も考えられており、洗面室と脱衣室を扉で区切っているので誰かが入浴中でも気兼ねなく洗面室が使える利便性の高い作りになっています。

間取り4LDK
敷地面積101.88㎡(30.8坪)
延床面積124.61㎡(37.6坪)

31.6坪/バルコニーからの眺望を楽しむ3階建て

31.6坪/バルコニーからの眺望を楽しむ3階建て住宅の外観31.6坪/バルコニーからの眺望を楽しむ3階建て住宅のバルコニー31.6坪/バルコニーからの眺望を楽しむ3階建て住宅の間取り図(1階)31.6坪/バルコニーからの眺望を楽しむ3階建て住宅の間取り図(2階)31.6坪/バルコニーからの眺望を楽しむ3階建て住宅の間取り図(3階)
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海岸沿いに建てられたこちらの3階建ては、アメリカ西海岸風のスタイルが似合う洋風モダンな外観です。3階ルーフバルコニーからは海が見渡せます。

1階には仕事に集中できる静かな北側に書斎を配置。2階、3階を生活の中心とする間取りの為、1階に大型の収納スペースを確保しています。

2階はLDKと水回りを配置。海が眺められる南側には大きな窓が設置されています。3階部分には広々としたルーフバルコニーを配置。BBQを楽しんだりペットの遊び場としても活躍します。

間取り1LDK+メインリビング
敷地面積104.72㎡(31.6坪)
延床面積130.03㎡(39.3坪)

32.5坪/一部共有型の3階建て二世帯住宅

32.5坪/一部共有型の3階建て二世帯住宅の外観32.5坪/一部共有型の3階建て二世帯住宅の間取り図(1階)32.5坪/一部共有型の3階建て二世帯住宅の間取り図(2階)32.5坪/一部共有型の3階建て二世帯住宅の間取り図(3階)
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白の外壁と外からの視線を遮る役割も持つ黒の横格子がアクセントとなりモダンな雰囲気のする外観です。ビルトインガレージも付けられています。

1階は親世帯の居住スペースで、洋室にはクローゼットなど収納スペースも確保されています。

2階、3階は子世帯の居住スペースです。リビング上部が吹き抜けになっている事や、バルコニーとの繋がりでより広く感じられる開放的な空間になっています。

間取り4LDK
敷地面積107.61㎡(32.5坪)
延床面積159.22㎡(48.1坪)

35.7坪/スキップフロアを有効活用した3階建て

35.7坪/スキップフロアを有効活用した3階建ての外観35.7坪/スキップフロアを有効活用した3階建ての間取り図(1階)35.7坪/スキップフロアを有効活用した3階建ての間取り図(1.5階)35.7坪/スキップフロアを有効活用した3階建ての間取り図(2階)35.7坪/スキップフロアを有効活用した3階建ての間取り図(3階)
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開口部の広いビルトインガレージと木目調のサイディングがマッチしたおしゃれな外観です。プライバシー確保の為に正面には小さめの間が付けられています。

1.5階部分にスキップフロアを採用しており、これにより約20畳のリビングと収納スペースを確保しています。キッチンはアイランドキッチン。背面にパントリーもあり使い勝手も良いです。

スキップフロアのリビング上部は吹き抜けを採用。天窓から取り込む光で、外観からは窓が小さくても室内は明るく、開放的な作りになっています。

間取り4LDK
敷地面積118.32㎡(35.7坪)
延床面積181.59㎡(54.9坪)

3階建ての間取りで注意すべきポイント

◦縦移動が増える

2階建てよりも階段が多い分、3階建ては縦の移動が増えてしまいます。階段の上り下りによって運動不足が解消されるといったポジティブな考え方もありますが、老後の事を考えて不安視される方もいます。

縦移動を極力減らすには、例えば1階に主寝室+トイレ、2階にLDK+水回り(キッチン・洗面室・トイレ)、3階に子供部屋+納戸などの配置であれば夫婦の生活は1階と2階で完結出来るので縦移動を減らす事が出来ます。

高齢になるとトイレが近くなる方も多いですが、1階・2階両方にトイレを配置する事でトイレの度に階を移動する手間も省けるので移動が楽です。

1階に主寝室、3階に子供部屋の利点は若い時にもあり、夫婦でスキンシップを重ねる時に3階までは声が届きにくいといったメリットもあります。

2階にリビングを配置する時は、玄関まで行く必要のない設備を整えておく事も縦移動を減らす上では大切です。

モニターやスマホで鍵の開け閉めが出来る電気錠を設置したり、宅配ボックスなどを設置しておけば縦移動を減らす事が出来ます。

浴室やトイレ、階段に手すりを付けておく事も老後の事を考えるとおすすめです。

広さに余裕があればホームエレベーターの設置も検討しましょう。設置費用の相場は300万円~500万円位ですが縦移動の問題は一気に解決出来ます。

◦動線が複雑になりやすい

3階建ては平屋や2階建てに比べるとワンフロア辺りの床面積がせまくなりがちです。3フロアに分かれている事もあり動線が複雑になりやすいです。

解決策としては、間取りを決める段階で「洗濯機から衣類を取り出し、干すスペースまで障害は少ないか?たたむスペースやしまう場所は近くにあるか?」、「起きて出かけるまでの動線がスムーズか?」等、普段の生活の中での行動をリアルに想像しながら配置を決めていきましょう。

3階建て住宅の実績が豊富なハウスメーカーであれば、暮らしやすくなる設計のアイデアも豊富なので、3階建てを得意としている住宅会社に依頼をする事で間取りの失敗を減らす事が出来ます。

◦搬入経路の確認

経路が狭くて大型の家具・家電が搬入出来ないとなった時、3階に搬入する為にクレーン車を使う羽目になりおもわぬ出費が嵩む可能性があります。

居住面積を確保する為に最小限の階段幅にする事もありますが、上記のようなリスクもあります。

組み立て式の家具などであれば搬入も楽ですし、不要になり捨てる時もバラせるので運び出すのも簡単です。

◦1階の採光が不十分になる可能性

なるべく広く建てる為に敷地の制限ギリギリで建てる事もよくありますが、隣接する建物と距離が近くなったりすると1階への採光が不十分になる事もあります。

ギリギリで建てるのではなく余裕を持って建てる事で回避する事も出来ますが、吹き抜けを作り高窓から光を取り込んだり、1階をスケルトン階段にして2階・3階のバルコニーから光を取り込んだり、設計の妙で改善する事も出来ます。

◦階段の設置位置に決まりがある

3階建ての場合、火災や停電、災害などの緊急を要する際にスムーズに避難が出来るように「直通階段」の設置が義務付けられています。

直通階段とは名前の通り、地上まで直通している階段の事です。階段の途中(2階から3階)に扉があったり、長い廊下を介さないといけない階段、見通しがきかない階段などはNGとなります。

◦非常用進入口の設置の義務

3階建ては火災などが起きた時に消防隊が消火活動や救助が出来るように非常用進入口を設ける必要があります。

非常用進入口は、道路に面する側に直径1mの円が内接出来る大きさの開口部(縦・横1m以上の開口部)もしくは幅75cm以上・高さ120cm以上の開口部である必要があります。

消防隊が外から侵入出来る必要があるので格子などを付ける事は出来ず、ガラスの材質や厚みにも制限があります。

住宅の場合は窓を代替進入口として使用する事が多いです。

◦敷地内通路の確保

3階建て住宅の場合、建物の出口(玄関、勝手口、掃き出し窓など)から道路に至るまでの通路の幅を90cm以上確保しておく必要があります。

ただしこちらの規制は2020年4月に1.5m以上から90cmに緩和されたので今では気にせずとも勝手にクリアできる規制です。(延床面積200㎡/60.5坪以上の3階建ては緩和対象外)

1点気を付けるとすれば、敷地内通路に門扉や階段を設ける時には門扉の幅や階段の幅も90cm以上確保しておく必要がある点です。片開き門扉の場合、扉幅が90cmに満たない物もあるので注意が必要です。

30坪~35坪の3階建てに人気の間取り

◦二世帯住宅

3階建ては延床面積を確保しやすい事に加え、3フロアある事でフロア事に目的を分けて使いやすいといったメリットがあり二世帯住宅にも向いています。

3階建ての二世帯住宅で多いパターンが1階は親世帯。2階、3階を子世帯とする間取りです。

親世帯は階段の負担がなくワンフロアで生活が完結出来るので平屋のような暮らしが可能で、2階,3階の子世帯も親世帯と階を分ける事でプライバシーも確保され、両世帯が良い距離感で暮らす事が出来ます。

◦ビルトインガレージ

限られた敷地面積の場合、駐車場用のスペースを確保するのが難しい事もありますので30坪~35坪の3階建ては1階部分をガレージとするビルトインガレージが人気です。

ガレージは延床面積の5分の1を上限に容積率の緩和を受ける事が出来ます。つまり延床面積150㎡の建物の場合、ガレージの面積が30㎡までは容積率の計算から除外する事が出来ます。

3階建ては延床面積を多く確保しやすいので緩和できる面積も大きくなります。緩和措置によりガレージによって居住面積が狭くなるデメリットを軽減出来るので3階建てに人気の間取りとなっています。

◦吹き抜け+スケルトン階段

“間取りの注意点"で住宅密集地に建てる3階建ての場合は周囲の建物との距離の影響で1階の採光が難しいと説明しましたが、それを解消する為に吹き抜け+スケルトン階段を採用する間取りも人気です。

吹き抜けとスケルトン階段の組み合わせは相性が良く、2階,3階から取り込んだ光を1階に届かせるだけでなく、縦の空間に繋がりを持たせて開放感がアップしより広く感じられます。

デザイン性も高いのでおしゃれな内観に仕上がります。

◦リビング階段

リビング階段も吹き抜けとの相性が良いです。リビング階段をスケルトンにするのも効果的で圧迫感が無くなり開放的なリビングとなります。

3階建ては階段の占める面積が多くなってしまいますので、リビング階段のように広い部屋内に階段を設置する事で限られた床面積を有効に使う事が出来ます。

階を移動するにはリビングを通る必要があるので自然と家族のコミュニケーションもとりやすくなるといったメリットもあります。

◦ルーフバルコニー

3階建てのメリットの一つに高さを活かした眺望の良さがあります。眺望を楽しむ為にルーフバルコニーを設ける間取りも人気です。

3階は外からの視線が届きづらいので、天気の良い日には洗濯物を干したり、夏にはプールで遊んだりプライベートな空間としても活躍します。

落下防止対策をきちんと行えば子供やペットの遊び場としても利用可能です。

◦2階の収納スペースを充実

3階建て住宅では2階にリビング+キッチンを配置する間取りが多いですが、リビング収納やパントリーを充実させる事で生活がしやすくなる事は勿論ですが、3フロアの中間にあたる2階の収納力があれば何かと利便性が高く縦移動を減らす事にも繋がります。

30坪~35坪の3階建てはどの位の広さになるの?

30坪~35坪の敷地面積に建てる3階建てはどの位の広さになるのか解説していきます。

建物の高さを決める制限

画像:タマホーム

敷地には建てられる建物の高さを制限する規制(「絶対高さ制限」、「斜線制限」、「日陰制限」)があります。

用語の説明

・絶対高さ制限
建物の高さを制限。(第一種・第二種低層住居専用地域で適用)

・斜線制限
斜線制限には「道路斜線制限」「北側斜線制限」「隣地斜線制限」があります。
「道路斜線制限」…道路側に面した建物の高さの制限。
「北側斜線制限」…北側の道路側、もしくは北側の隣地側に面した建物の高さの制限。
「隣地斜線制限」…隣地側に面した建物の高さの制限。

・日陰制限
日照を確保する事を目的とした建物の高さの制限。

用途地域(用途に応じて13地域に分けられたエリア)の中でも制限の厳しい「第一種低層住居専用地域」では、絶対高さ制限は10mまたは12mまでと決められています。

他の高さの制限との兼ね合いによっては希望する間取りで建てられない事もあります。

その為、購入予定となる敷地にどのような制限があるのか確認しておく必要がありますが、一つ一つ個人で調べるのは中々大変な作業なので土地探しはハウスメーカー探しと同時進行で行うのがおすすめです。

土地探しを協力して貰う事で、希望をする3階建てを建てられる土地かどうかをハウスメーカー側に確認する事が出来ます。

建物の面積を決める制限

画像:LIFULL HOME’S

敷地には建てられる建物の面積を制限する規制(「建ぺい率」、「容積率」)があります。

用語の説明

・建ぺい率
敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た時の面積)の割合

・容積率
敷地面積に対する延床面積の割合

建ぺい率、容積率によって30坪~35坪の敷地に建てる事が出来る3階建ての広さは異なってきますので幾つかのパターンでシミュレーションしたいと思います。

用途地域毎に決められた「建ぺい率」と「容積率」の比率は以下の通りです。

用途地域建ぺい率容積率
第1種低層住居専用地域30%・40%
50%・60%
50%・60%・80%
100%・150%・200%
第2種低層住居専用地域
田園住居地域
第1種中高層住居専用地域100%・150%・200%
300%・400%・500%
第2種中高層住居専用地域
第1種住居専用地域50%・60%
80%
第2種住居専用地域
準住居地域

地域によって異なりますが、住宅地の場合は建ぺい率は60%が多く、容積率は100%,150%,200%が多いのでその値でシミュレーションを行います。

<シミュレーション条件>
敷地面積:30坪
建ぺい率:60%(上限建築面積18坪)
容積率:100%,150%,200%

・容積率100%
上限延床面積が30坪となるので、3階建てを建てるとするなら1階10坪,2階10坪,3階10坪の延床面積30坪の3階建てとなります。
もし2階建てであれば1階15坪,2階15坪の2階建てが建てられます。

・容積率150%
上限延床面積が45坪となるので、3階建てを建てるとするなら1階15坪,2階15坪,3階15坪の延床面積45坪の3階建てとなります。

・容積率200%
上限延床面積が60坪となるので、3階建てを建てるとするなら1階18坪,2階18坪,3階18坪の建ぺい率60%をフルに使った延床面積56坪の3階建てが建てられます。

<シミュレーション条件>
敷地面積:35坪
建ぺい率:60%(上限建築面積21坪)
容積率:100%,150%,200%

・容積率100%
上限延床面積が35坪となるので、3階建てを建てるとするなら1階12坪,2階12坪,3階11坪の延床面積35坪の3階建てとなります。
もし2階建てであれば1階17.5坪,2階17.5坪の2階建てが建てられます。

・容積率150%
上限延床面積が52.5坪となるので、3階建てを建てるとするなら1階18.5坪,2階17坪,3階17坪の延床面積52.5坪の3階建てとなります。

・容積率200%
上限延床面積が70坪となるので、3階建てを建てるとするなら1階21坪,2階21坪,3階21坪の建ぺい率60%をフルに使った延床面積63坪の3階建てが建てられます。

上記のように容積率が大きい程延床面積も多く確保しやすくなります。

容積率100%の敷地で3階建てを建てるとなると、どうしてもワンフロア辺りの床面積は小さくなってしまいます。その為、容積率100%の場合は2階建ての方が向いていたりします。

30坪~35坪の敷地面積で3階建てを建てる時は、容積率は少なくとも150%以上ある土地が望ましいです。

30坪~35坪の3階建ては何人暮らしに最適な広さ?

どの位の広さであれば何人暮らしに向いているかは、国土交通省が発行する住生活の安定の確保と向上の促進のための基本的施策「住生活基本計画」内で基準が定められています。

単身2人世帯3人世帯4人世帯5人世帯6人世帯
最低居住面積水準25㎡
(7.6坪)
30㎡
(9.1坪)
40㎡
(12.1坪)
50㎡
(15.1坪)
60㎡
(18.2坪)
70㎡
(21.2坪)
誘導居住面積水準55㎡
(16.6坪)
75㎡
(22.7坪)
100㎡
(30.3坪)
125㎡
(37.8坪)
150㎡
(45.4坪)
175㎡
(52.9坪)
スライド⇒出来ます。

・最低居住面積水準
最低居住面積水準は、世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準。

・誘導居住面積水準
誘導居住面積水準は、世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準。

住生活基本計画(全国計画)

敷地面積30坪、建ぺい率60%、容積率150%の3階建てであれば延床面積45坪を確保する事が出来るので5人世帯でも余裕をもって暮らせる広さとなります。

30坪~35坪の敷地に建てる3階建ての費用

30坪~35坪の敷地に3階建てを建てる時の費用の目安を求めていきたいと思います。

3階建ては建築費用が高くなる

平屋や2階建てと比べると3階建ては、建物自体の重さがあるので耐震性を高める為に構造躯体をより屈強にする必要があります。その為の構造・工法、使う資材の量が増えるなどする為、建築費用が高くなります。

また、高い足場を組む必要があったり、重量がある為地盤改良工事で費用がかかったり、構造計算の為の費用が発生するなど建築費用は高くなりがちです。

そうした事情により同じ位の仕様・延床面積の平屋、2階建てに比べると3階建ての方が坪単価も高くなります。

一般的なハウスメーカーで60万円~80万円、ハイクラス帯の大手ハウスメーカーだと80万円~100万円位が3階建ての坪単価の目安です。

総額のシミュレーション

注文住宅でかかる総額は「本体工事費用」+「付帯工事費用(別途工事費用)」+「諸費用」の合計額となります。

用語の説明

・本体工事費用
建物本体を作る為の工事費用

・付帯工事費用
建物以外の工事にかかる費用(外構費や配管を敷地内へ引き込む費用など)

・諸費用
建物購入や住宅ローン借入時にかかる諸々の手数料

総額に対する内訳は本体工事費用(70%~80%)付帯工事費用(15%~20%)諸費用(5%~10%)が一般的です。

以下の表は本体工事費用を75%とした場合の総額です。尚、延床面積は30坪の敷地面積に3階建てを建てる時に多い延床面積(40坪~55坪)で計算しています。

<シミュレーション条件>
坪単価:一般的なHM60万円~80万円/大手HM80万円~100万円
延床面積:40坪~55坪

◦一般的なハウスメーカーの場合

延床面積本体価格総額
40坪(132.2㎡)2,400万円~3,200万円3,200万円~4,267万円
45坪(148.8㎡)2,700万円~3,600万円3,600万円~4,800万円
50坪(165.3㎡)3,000万円~4,000万円4,000万円~5,333万円
※坪単価は仕様や市況により変動しますので、あくまで参考程度にお考え下さい。

◦ハイクラス帯の大手HMの場合

延床面積本体価格総額
40坪(132.2㎡)3,200万円~4,000万円4,267万円~5,333万円
45坪(148.8㎡)3,600万円~4,500万円4,800万円~6,000万円
50坪(165.3㎡)4,000万円~5,000万円5,333万円~6,667万円
※坪単価は仕様や市況により変動しますので、あくまで参考程度にお考え下さい。

土地代のシミュレーション

土地の購入もセットで注文住宅を建てる方は上記の金額に土地代も必要になります。

各都道府県の地価の平均坪単価を基準に算出した30坪と35坪の土地代は以下の通りです。

順位都道府県坪単価平均30坪の土地代35坪の土地代
1位東京都¥3,587,656¥107,629,680¥125,567,960
2位大阪府¥1,238,083¥37,142,490¥43,332,905
3位神奈川県¥995,314¥29,859,420¥34,835,990
4位京都府¥852,867¥25,586,010¥29,850,345
5位愛知県¥740,301¥22,209,030¥25,910,535
6位兵庫県¥528,747¥15,862,410¥18,506,145
7位福岡県¥502,959¥15,088,770¥17,603,565
8位埼玉県¥498,032¥14,940,960¥17,431,120
9位千葉県¥378,659¥11,359,770¥13,253,065
10位宮城県¥368,063¥11,041,890¥12,882,205
11位広島県¥355,265¥10,657,950¥12,434,275
12位沖縄県¥335,883¥10,076,490¥11,755,905
13位静岡県¥273,750¥8,212,500¥9,581,250
14位奈良県¥240,194¥7,205,820¥8,406,790
15位石川県¥224,349¥6,730,470¥7,852,215
16位熊本県¥190,349¥5,710,470¥6,662,215
17位滋賀県¥189,050¥5,671,500¥6,616,750
18位岡山県¥160,155¥4,804,650¥5,605,425
19位愛媛県¥157,835¥4,735,050¥5,524,225
20位富山県¥150,307¥4,509,210¥5,260,745
21位長崎県¥149,442¥4,483,260¥5,230,470
22位北海道¥148,812¥4,464,360¥5,208,420
23位和歌山県¥148,055¥4,441,650¥5,181,925
24位岐阜県¥146,550¥4,396,500¥5,129,250
25位高知県¥137,301¥4,119,030¥4,805,535
26位群馬県¥137,040¥4,111,200¥4,796,400
27位鹿児島県¥136,805¥4,104,150¥4,788,175
28位栃木県¥135,010¥4,050,300¥4,725,350
29位香川県¥131,980¥3,959,400¥4,619,300
30位福井県¥130,136¥3,904,080¥4,554,760
31位茨城県¥128,826¥3,864,780¥4,508,910
32位三重県¥122,613¥3,678,390¥4,291,455
33位新潟県¥118,035¥3,541,050¥4,131,225
34位徳島県¥117,946¥3,538,380¥4,128,110
35位大分県¥111,312¥3,339,360¥3,895,920
36位長野県¥108,126¥3,243,780¥3,784,410
37位宮崎県¥98,785¥2,963,550¥3,457,475
38位山口県¥97,365¥2,920,950¥3,407,775
39位岩手県¥97,153¥2,914,590¥3,400,355
40位佐賀県¥92,279¥2,768,370¥3,229,765
41位福島県¥90,984¥2,729,520¥3,184,440
42位山梨県¥86,601¥2,598,030¥3,031,035
43位山形県¥81,713¥2,451,390¥2,859,955
44位鳥取県¥78,894¥2,366,820¥2,761,290
45位島根県¥78,079¥2,342,370¥2,732,765
46位青森県¥64,934¥1,948,020¥2,272,690
47位秋田県¥53,761¥1,612,830¥1,881,635
スライド⇒出来ます。

※全ての都道府県に対して言える事ですが、特に坪単価平均の高い上位の都道府県は一部エリアの坪単価が非常に高額な為に平均額も釣られて上がっています。

東京都の場合であれば中央区/千代田区/港区/渋谷区/新宿区の坪単価平均は1,000万円以上です。この5区を除けば坪単価平均額はガクンと下がります。

また、同じ区内であっても駅周辺などは坪単価が高いですが駅から離れると価格は大分下がります。上記の地価は駅近や商業地域など全ての地域を対象とした平均額なので、実際に戸建て用として購入する土地の平均坪単価はもっと安くなると想定されます。

ちなみに、フラット35利用者調査(2022年度集計表)によると、フラット35を利用して注文住宅を建てた方の土地取得費の全国平均額は1,500万円です。平均敷地面積は237.0㎡/71.7坪です。

3階住宅の人気が特に高い、地価の高い地域TOP10の平均土地取得費と平均敷地面積、および平均値から算出した敷地が30坪、35坪だった場合の費用は以下の通りです。

順位都道府県土地取得費敷地面積30坪の場合35坪の場合
1位東京都3663万円120.4㎡/36.4坪3019万円3522万円
2位神奈川県2472万円144.9㎡/43.8坪1693万円1975万円
3位大阪府2052万円141.1㎡/42.7坪1442万円1682万円
4位京都府1803万円167.1㎡/50.5坪1071万円1250万円
5位兵庫県1778万円207.8㎡/62.9坪848万円989万円
6位愛知県1736万円214.5㎡/64.9坪802万円936万円
7位埼玉県1659万円226.3㎡/68.5坪727万円848万円
8位沖縄県1641万円235.1㎡/71.1坪692万円808万円
9位千葉県1434万円224.3㎡/67.9坪634万円739万円
10位奈良県1407万円227.0㎡/68.7坪614万円717万円
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フラット35利用者調査を元に算出した数値の方が実際に取得する金額に近いかなと思います。

こちらの表で考えると、ランキング5位の兵庫県で30坪の敷地に延床面積40坪の3階建てを一般的なハウスメーカーで建てる時にかかる土地代も含めた総額は約4,048万円~5,115万円となります。

土地代も含めると3階建ての方が安くなる可能性

地価の高いエリアで3階建てが人気の理由の一つですが、希望をする延床面積を確保したマイホームを建てる時に2階建てよりも3階建ての方が安くなるケースが地価の高いエリアではよくあります。

シミュレーション条件
延床面積40坪を確保したい時に、3階建てであれば30坪の土地、2階建てであれば40坪の土地を必要とし、土地の坪単価が70万円、建物の坪単価が3階建ては70万円、2階建ては60万円とした場合。

・2階建ての土地代+建物代
(40坪×70万円)+(40坪×60万円)=5,200万円

・3階建ての土地代+建物代
(30坪×70万円)+(40坪×70万円)=4,900万円

上記の例だと、3階建てにした方が300万円もお得に建てる事が出来ます。

立地の良い場所も候補に入れる事が出来る

3階建ては小さい土地でも延床面積を確保出来るというメリットがあるので土地代を大幅に抑えやすいです。その為、本来であれば手の出せない駅近の土地など好立地の土地も候補に入れやすくなります。

建てた後にかかる費用での注意点

暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まる空気の性質に加え、3階は太陽の光を取り込みやすいが1階は取り込みにくいといった構造上の問題も加わり、3階建てはフロア毎で温度差が出やすいです。

また、3階建て住宅に人気の吹き抜けやリビング階段など開放的な空間になる作りは冷暖房効率が悪くなってしまい電気代がかかります。

その為、3階建て住宅を建てる時は気密性と断熱性にこだわりましょう。高気密高断熱の3階建てであれば住環境が良くなり電気代も抑える事が出来ます。

家全体の空調を一括で管理できる全館空調システムを導入するのもおすすめです。フロア毎の温度差が出にくくなります。

3階建てを検討している方がチェックしておきたいHM

注文住宅で3階建てを建てる方に人気が高く、3階建ての実績も豊富なHM(ハウスメーカー)を何社かご紹介しておきます。

アキュラホーム

アキュラホームはコストパフォーマンスの高さで人気があり、全国の住宅メーカー・工務店・設計事務所の人気会社ランキングNo,1にも選ばれた事もあるハウスメーカーです。(2023年4月~30日:LIFULL HOME’S調べ)

3階建て住宅も得意としており、敷地を最大限に活用する空間設計、東京大学と共同開発した高強度な耐力壁「ストロングウォール」で実現する高い耐震性

建築後も容易に間取り変更が出来るSI設計、中間マージンカットによりお求めやすい価格の実現など魅力的な3階建て暮らしの叶えてくれます。

アキュラホームの3階建て住宅のカタログはコチラから

ヤマト住建

ヤマト住建は「長寿命」「広い」「安い」「高性能」そして「資産価値の高い」家づくりを追求しているハウスメーカーで、日本の住宅を世界基準にする事を目標としています。

省エネルギー性能に優れた住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」に2009年度の初参加以降、13期連続で受賞するなど省エネ・高気密・高断熱住宅として高く評価されています。

エアコン1台による全館空調を可能とした「YUCACOシステム」や標準搭載の太陽光システムも人気です。狭小・変形地での実績も豊富で土地の特性を活かした、理想の暮らしを叶える3階建てを提案してくれます。

タマホーム

タマホームは「品質も、価格も、叶う家。」をキャッチコピーに掲げ、良コスパで人気の高いハウスメーカーです。2022年度の注文住宅新設着工棟数全国3位に輝いています。

標準仕様で長期優良住宅の認定基準を満たしており、都市部狭小地や2世帯、店舗併用など様々な使い方に対応できる3階建て住宅「木望の家」を取り扱っています。

自由設計で納得の家づくりを行ってくれますが、残念ながら省エネ地域区分1,2,3,4地域(主に寒冷地)では取り扱っておらず5,6,7地域のみ対象の商品です。

一条工務店

「家は、性能。」のキャッチコピー通り、省エネ8冠・創エネ5冠など性能の高さが魅力のハウスメーカーです。住宅展示場の出展棟数No.1で、モデルハウスの仕様がほぼ標準仕様なので完成イメージを掴みやすいという特徴もあります。

自社グループ工場での開発・生産も行っており住宅設備の多くがオリジナル製品で賄われコストパフォーマンスの高さも評判です。

高気密・高断熱に加えて、生活スペースのほぼ100%をカバーする床暖房+熱交換換気システム「ロスガード90」が標準仕様となっているので快適な3階建て住宅を建てる事が出来ます。

人気ハウスメーカーの3階建て住宅のカタログはコチラから
※地域やタイミングにより候補に出ないHMもあります。

積水ハウス

積水ハウスは、確かな「技術力」と「施工力」で高い性能と設計自由度があり、土地の環境や家族構成、ライフスタイルに合わせて住宅を提案してくれます。

特に「邸別自由設計」という考え方にこだわっており、工場へのオーダーからお客様の邸名で行い、家づくりの窓口となるマネージャーや設計士、現場監督、インテリアや外構に特化したデザインスタッフも加えた"ワンチーム"を一邸ごとに構築します。

3階建て住宅は木造・鉄骨どちらも対応しており独自の構法と高い先進技術で一人一人のニーズに沿ったマイホームを実現してくれます。

ダイワハウス

ダイワハウスは、木造・鉄骨造どちらも取り扱っておりその両方で構造躯体が強固である事、そして天井高と開口幅を広く取った開放的な空間設計を得意としているハウスメーカーです。

木造3階建て「xevoGranWood(ジーヴォグランウッド)」は構造材に良質な国産木材(国産ヒノキ)を100%使用し、外張り断熱工法やシームレス一体スラブ基礎を採用。木の美しさ、ぬくもりを感じられる商品です。

鉄骨3階建て「skye3(スカイ3)」は重量鉄骨ラーメン構造の3階建てで天井高最大約6mで大空間・大開口を実現し、内外観デザインも多彩なバリエーションのある3階建てです。

まとめ

30坪~35坪の敷地に建てる3階建ての参考となる間取り例や注意すべきポイント、費用の目安などをご紹介してきました。

3階建てはコンパクトな土地でも延床面積および部屋数を確保しやすいので、地価の高い都心部などでは特におすすめの住宅スタイルです。

ただし3フロアある事で動線が複雑になりやすく、設計の良し悪しで3階建て住宅への満足度は大きく変わってきます。

「自分達のライフスタイルに合った3階建て住宅を提案してくれるHMはどこなのか?」を見極める為に、時間的な余裕を持ちじっくり比較してみましょう。

素敵なマイホームづくりを応援しています。

この記事を書いた人
管理人
管理人

資格:宅地建物取引士(東京都宅地建物取引業協会認定)
経歴:不動産・住宅業界約10年
元ハウスメーカー勤務。現在は家づくり関連の情報サイトを複数手掛けるWEBディレクター
不動産・住宅業界10年以上の経験を活かし、注文住宅に関する"分からない事"を解消できるようにこのサイトを作成しました。