アイ工務店「N-ees(ニーズ)」の価格や坪単価、標準仕様を確認
設計自由度の高い木造住宅を手掛けるアイ工務店から従来の人気商品である「Ees(イエス)」を、時代が求めるニーズに合わせて新仕様にリニューアルした「N-ees(ニーズ)」が2023年1月19日より販売開始されました。
元々、価格以上の性能で人気のあった「Ees(イエス)」を更にパワーアップさせた「N-ees(ニーズ)」とは一体どのような性能、設備をしているのか標準仕様をチェックしていくと共に、価格や坪単価なども確認していきたいと思います。
アイ工務店「N-ees(ニーズ)」の特徴・標準仕様
N-ees(ニーズ)の特徴や標準仕様での設備や性能などをご紹介していきます。
N-ees(ニーズ)の特徴
「もっと楽しく、ずっと快適に。」をテーマに「Ees(イエス)」をリニューアルした商品です。新しい「Ees」=「NEW Ees」から「N-ees」と名づけられました。
N-ees(ニーズ)は2050年カーボンニュートラルな社会の実現に向け住まいもより省エネ性能を向上させる必要性から「Ees(イエス)」よりも断熱性能を高めた商品です。
「W断熱」+「高性能トリプルガラスサッシ」を採用し、Ua値0.4以下という高水準な断熱性能を備えています。
標準仕様での耐震性能
アイ工務店では木造軸組みとツーバイフォーのいいとこ取りをしたような「ハイブリッド工法」が採用されています。
ハイブリッド工法は木造軸組の間取りの自由度の高さを持ちつつ、ツーバイフォーの高い断熱性や耐震性を兼ねそろえた特徴があります。
耐震等級3相当の強くて快適な木の家を建てる事が出来ます。
接合金物
柱や梁、筋交いなどの継手部分にはしっかりと補強してくれる接合金物を採用しています。
ホールダウン金物や羽子板ボルトなど適材適所で金物を使用し地震に強い構造躯体を実現します。
5倍耐力壁
従来の木造軸組みでしたら筋交いなどの耐力壁で構造躯体の強度を高めますが、アイ工務店では壁倍率5倍に認定された、5倍耐力壁をバランス良く配置し構造躯体の強度を高めています。
剛床構造
28mm厚の構造用パネルと梁を接合して一体化した「剛床構造」を採用しています。
剛床構造は水平方向に対する力に強く、アイ工務店の剛床構造は従来工法の床と比べて約3倍の強度を確保しています。
全棟、耐震設計診断システム
構造が強くても全体のバランスが悪いと耐震性能は低くなってしまいます。
耐震要素がバランスよく配置されているかチェックする指標に「偏心率」というのがあるのですが、アイ工務店では自由設計プラン一棟一棟ごとに専用システムで耐震・偏心率診断を行いながら設計しています。
ベタ基礎
日本の住宅の基礎は主に「ベタ基礎」か「布基礎」が採用されます。アイ工務店では標準仕様でベタ基礎を採用しています。
ベタ基礎は建物の重さを面で支えるので、布基礎よりも耐震性を高めやすく、床下一面コンクリートで覆われているのでシロアリ被害も防ぎやすいといった特徴があります。
標準仕様での断熱性能
新商品「N-ees(ニーズ)」と従来商品「Ees(イエス)」との大きな違いが断熱性能です。
今までは柱の間に断熱材を入れる内断熱だけだったのですが、ニーズでは柱の外側にも断熱材を入れる外断熱も追加したダブル断熱工法が採用されています。
また、標準仕様でトリプルガラスも採用されており断熱性能が各段にアップ、その結果ニーズの断熱性能はUA値0.4以下となっています。ちなみに断熱性能の基準値は下記の通りです。
地域区分 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
H28年省エネ基準 | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 | – |
ZEH基準 | 0.40 | 0.40 | 0.50 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | – |
HEAT20 G1 | 0.34 | 0.34 | 0.38 | 0.46 | 0.48 | 0.56 | 0.56 | – |
HEAT20 G2 | 0.28 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.34 | 0.46 | 0.46 | – |
HEAT20 G3 | 0.20 | 0.20 | 0.20 | 0.23 | 0.23 | 0.26 | 0.26 |
ニーズは標準仕様でUA値が0.4以下なので、東京や大阪などが該当する5,6地域ではHEAT20 G2の基準値と近しいUA値となり、1,2地域の北海道では標準仕様でZEH基準を満たしています。
またオプション仕様でUA値0.28程度まで下げられるようなので、オプション仕様にすれば北海道でもHEAT20 G2の基準値を満たす断熱性能となります。
(※UA値はプラン、建物形状、窓の数や大きさにより異なる場合もあります。)
屋根遮熱断熱
屋根裏は「遮熱ボード」と吹付発泡による「硬質ウレタンフォーム断熱材」が採用されています。
床下断熱
床下には高性能断熱材(高性能ガラス繊維)を敷き詰めており外気の影響を受けづらくなっています。
外壁 W(ダブル)断熱工法
柱の間の断熱材は発泡ウレタン(80mm)、柱の外側にはフェノールフォーム(30mm)が採用されています。
構造用耐力面材を内・外のダブルで挟むように施工する事でより省エネに快適性アップに繋がります。
高性能断熱サッシ
標準仕様で「高性能断熱サッシ」+「Low-E トリプルガラス(アルゴンガス入り)」が採用されています。
断熱効果だけでなく、紫外線のカットや防露・防音にも高い効果を発揮します。
標準仕様での住宅設備
キッチンは4タイプのペニンシュラキッチンから選べます。
ペニンシュラキッチンはリビングを見渡しながら料理が出来るので、子育て世帯にも人気のキッチンスタイルです。
キッチン:クリナップ、LIXIL、タカラスタンダード、エイダイ
お風呂:TOTO、LIXIL
トイレ:TOTO、LIXIL
洗面所:LIXIL、タカラスタンダード
標準仕様での外壁・屋根材
ニーズの標準仕様の外壁はニチハの「フュージェプレミアム」が採用されています。つなぎ目が目立ちにくく仕上がりがキレイ、超高耐候塗料でメンテナンス性も高いのが特徴です。
屋根材には三州陶器瓦「CERAM-F FLAT」が採用されています。
表面が平でシャープな印象を与え、かみ合わせ構造で防災・耐風性能が高い特徴があります。
【N-ees(ニーズ)標準仕様まとめ】
構造 | 木造軸組み(ハイブリッド工法) |
基礎 | ベタ基礎 |
耐震性 | 耐震等級3相当 |
断熱性 | Ua値0.4以下 |
屋根 | 三州陶器瓦「CERAM-F FLAT」 |
外壁 | ニチハ「フュージェプレミアム」 |
窓 | Low-E トリプルガラス(アルゴンガス入り) |
住宅設備 | キッチン:クリナップ、LIXIL、タカラスタンダード、エイダイ お風呂:TOTO、LIXIL トイレ:TOTO、LIXIL 洗面所:LIXIL、タカラスタンダード |
「N-ees(ニーズ)」の外観デザインや間取り
「N-ees(ニーズ)」には、基本型となる「N-ees(ニーズ)」以外にも「N-ees Urban」と「N-ees Natural」があります。
それぞれの外観デザインのイメージは以下の通りです。
好きな雑貨やガーデニング、真鍮とアイアン建具など、ナチュラルテイストで住むほどに安らぎと美しさが満ちてくる家。
心躍る自分らしさの演出、シンプルでありながら、時間の経過とともにその美しさを楽しむクラシカル・モダンな家。
間取り
アイ工務店が得意としている少しだけ天井高を上げるハーフ吹き抜けやスキップフロア、小屋裏収納なども基本的には対応可能です。
断熱性能がアップする事により間取りの自由度が下がっている事はないようなのでアイ工務店の"自由な間取設計"というメリットはニーズでも活かされています。
「N-ees(ニーズ)」の価格や坪単価
公式サイトには参考価格となるようなものが載っていなかったので独自調査した結果、ニーズの前身となる「Ees(イエス)」と同程度である事がわかりました。
その為、「N-ees(ニーズ)」の本体価格は延床面積35坪の場合で1,925万円~2,275万円。坪単価は55万円~65万円位が平均額だと思われます。
ニーズはイエスと比較して断熱性能がアップしていますが、同じ位の価格である理由は、キッチンなどの住宅設備の選択肢を絞っているからだと思われます。
選択肢を絞る事で仕入れる種類を減らす事が出来ます。仕入れる種類が限定されれば発注量も増やす事が出来るので、大量発注で単価を下げているのだと思われます。
ちなみに選択肢は減っていますがグレードが下がっている訳ではありません。
※金額はエリアによっても異なってくるので詳細は問い合わせる事をおすすめします。
まとめ|「N-ees(ニーズ)」が向いている人・向いていない人
アイ工務店の新商品「N-ees(ニーズ)」の標準仕様での性能や設備、価格や坪単価などを確認してきましたが如何だったでしょうか。
従来商品「Ees(イエス)」の価格以上の高品質さは残しつつ、断熱性能を向上させた「N-ees(ニーズ)」はコストパフォーマンスの優れた商品だと思います。
そんなニーズが向いている人、向いていない人は以下の通りです。
◦断熱性能の高い住宅を希望している方
◦間取りの自由度の高さも求める方
◦コスト×品質×性能のバランスの良さを求める方
◦全館空調の導入を希望されている方
◦外壁タイルを希望されている方
アイ工務店は全館空調に積極的ではなく、基本的には各部屋エアコンで温度調整を行うスタイルです。
また外壁はニチハのサイディングです。
その為、「全館空調を優先させたい!」「外壁タイルを採用したい!」と思っている方は注意が必要です。
ただ、基本的にはコスパの優れた商品なので家づくりを考えている多くの方が検討候補に加えたほうが良い商品だと思います。
N-ees(ニーズ)が気になる方は、同じ価格帯の他の会社の商品のデザインや性能、設備等と見比べてみては如何でしょうか。
素敵なマイホームづくりを応援しています。
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