【誤解に注意】ビルトインガレージの固定資産税。建ぺい率・容積率との関係も説明

2022-08-19

ビルトインガレージ(インナーガレージ)の床面積が延床面積の5分の1未満であれば固定資産税はかからない。もしくは、延床面積から除外されるので固定資産税が安くなる。といった話がネット上で散見されますが、これは誤りです。

「ビルトインガレージ 固定資産税」や「インナーガレージ 固定資産税」といったキーワードでの検索がわりとある中で、謝った情報が多くみられたのでガレージハウスを検討されている方は注意しましょう。

そこで当記事では、ビルトインガレージの固定資産税について多くの誤解が生じてしまっている理由を、建ぺい率・容積率との関係も交えながら説明していきたいと思います。

免責事項&PR告知

※本記事は可能な限り正確な情報を掲載しておりますが、その内容の正確性や安全性を保証するものではありません。
※当サイトは提携する企業のPR情報も含まれますが、記事内容やランキング等に影響を及ぼすものではありません。

建ぺい率と容積率

ビルトインガレージの固定資産税で誤解が多い理由を説明する前に、建ぺい率と容積率について知っておいた方が話がスムーズになりますので、先に建ぺい率と容積率について簡潔にご説明していきます。

すでに分かっている方は飛ばしてしまっても大丈夫です。

建ぺい率とは

画像:ナカジツ

建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た時の面積)の割合の事です。建ぺい率は「建築面積÷敷地面積×100」で計算することができます。

決められた建ぺい率を超えて建物を建てる事は出来ません。例えば建ぺい率:50%の敷地面積:200㎡の土地であれば、建てられる建物の上限建築面積は100㎡となります。

建ぺい率の上限は土地ごとに決められているので、同じ広さの土地であっても建ぺい率の違いで建てられる家の広さが変わります。建ぺい率の上限が大きいほど、広い家が建てられます。

容積率とは

画像:ナカジツ

容積率とは敷地面積に対する延床面積の割合の事です。延床面積とは1階の床面積+2階の床面積+3階の床面積・・・といったように、各フロアの床面積を足した合計の面積です。

ただし、手すりや外壁などで囲まれていない玄関ポーチ、庇(ひさし)、ベランダやバルコニーは含まれません。(※庇(ひさし)やバルコニーは外壁から2mを超える場合、超えた部分は延床面積に含まれます。)

容積率は「延床面積÷敷地面積×100」で計算することができます。

決められた容積率を超えて建物を建てる事は出来ません。例えば容積率:100%の敷地面積:200㎡の土地であれば、建てられる建物の上限延床面積は200㎡となります。

この土地に2階建てを建てるとなると1階:100㎡+2階:100㎡の総2階建てや、1階:70㎡+2階:30㎡といったパターンの2階建ても建てる事が出来ます。

建ぺい率と容積率によって家の大きさ・広さが決まる

建ぺい率と容積率によって建てられる家の大きさ・広さが決まります。

同じ敷地面積でも建てられる家のサイズが異なってきますので、土地購入から始められる方はその土地にどのような制限があるのか、希望する家を建てられるのか、確認した上で話を進めましょう。

注文住宅の場合であれば、土地の購入からサポートしてくれる住宅メーカーは多いです。

購入した土地に希望する家が建てられなかった…等ならないように住宅メーカー探しと土地探しを同時進行で行って、家づくりのプロに相談しながら土地を探すのもおすすめです。

ガレージハウスの得意な会社

ビルトインガレージの固定資産税で誤解が生じる理由

まずビルトインガレージの定義を記載しておきます。

戸建てに設ける駐車場は一般的には以下の3種類に分類されます。

◦青空駐車場・・・屋根なし。囲う壁も無し。駐車スペースのみ
◦カーポート・・・柱と簡易的な屋根だけで構成された駐車場
◦ガレージ・・・屋根と壁で三方が囲まれた駐車場。シャッター付きで四方が囲まれている駐車場も含む。

ガレージを建物の1部に取り組んだ駐車場の事をビルトインガレージと呼びます。ビルトインガレージのある家をガレージハウスと呼びます。

ちなみにビルトインガレージとインナーガレージは同じ意味です。当記事ではビルトインガレージで統一して記載していきます。

ビルトインガレージは容積率の緩和特例の対象となる

容積率には一定の条件を満たす場合に緩和されるといった特例があります。緩和特例を受ける為の一定の条件は下記の通りです。

◦建物内に地下室がある場合
◦建物内に駐車場がある場合
◦小屋裏収納やロフトがある場合
◦特定道路(幅員15m以上の道路)の場合
◦その他

ビルトインガレージのある家は「建物内に駐車場がある場合」を満たしているので容積率の緩和特例の対象となります。

それぞれ緩和内容は異なり、ビルトインガレージの場合は「延床面積の5分の1を限度として容積率の計算から除外できる」といった緩和措置となります。

例えば、

◦Aパターン

敷地面積:100㎡ 延床面積:125㎡(ガレージの床面積:33㎡(車2台分)を含む)の容積率を求める時、延床面積:125㎡の5分の1にあたる25㎡を除外して計算する事が出来ます。

つまり、この場合の容積率は

(125㎡(全体延床面積)-25㎡(ガレージ床一部))÷100㎡(敷地面積)×100=100%

となります。

◦Bパターン

敷地面積:100㎡ 延床面積:125㎡(ガレージの床面積:17㎡(車1台分)を含む)の容積率を求める時、延床面積:125㎡の5分の1は25㎡ですが、ガレージの床面積は17㎡です。

緩和はあくまでガレージの床面積を容積率の計算から除外できる措置なので、この場合であればガレージの床面積:17㎡が丸々除外されます。

つまり、容積率は

(125㎡(全体延床面積)-17㎡(ガレージ床全部))÷100㎡(敷地面積)×100=108%

となります。

では、これが緩和措置のない一般的な住宅の場合であればどうなるのか見ていきます。

敷地面積:100㎡ 延床面積:125㎡の容積率は

125㎡(全体延床面積)÷100㎡(敷地面積)×100=125%

となります。

この敷地の容積率の上限が130%であった場合、一般的な住宅であればすでに上限ギリギリの延床面積ですが、ビルトインガレージのある家の場合は、まだまだ上限に余裕があるので延床面積を増やしても建築可能な水準です。

つまり、同じ容積率の敷地内に建物を建てる時、ビルトインガレージのある家の方が一般的な住宅よりも延床面積の上限が広がります。

この緩和措置により、ビルトインガレージを設ける事でガレージ分居住スペースが減ってしまうデメリットを緩和する事が出来ます。

固定資産税の誤解の原因

ビルトインガレージの固定資産税で多くの誤解が生じているのはこの「容積率の緩和特例」が原因だと思われます。

容積率の緩和特例は、あくまで容積率の計算をする際の延床面積を割り引く緩和措置です。固定資産税が緩和される特例ではありません。

固定資産税評価の査定は、登記簿謄本上に記載された延床面積が対象となります。ガレージの床面積を延床面積の5分の1未満にする事でガレージの床面積部分が課税対象から除外されるなんて事はありません。

5分の1未満でも以上でもビルトインガレージの床面積は固定資産税の課税対象です。容積率の緩和措置と固定資産税云々は別物だと覚えておきましょう。

ビルトインガレージを作ると固定資産税が高くなる?安くなる?

こちらに関しても誤認されるような情報が多いです。

まず固定資産税の課税の対象となる家屋(車庫を含む)の条件を確認していきましょう。

固定資産税の対象家屋の要件

◦3方向以上に壁があり、屋根を備えている(外気分断性)
◦基礎等で土地に固定されていること(土地定着性)
◦居住、作業など何らかの目的に応じて利用できるもの(用途性)

ガレージの場合は、外気分断性を満たすので固定資産税の対象となります。青空駐車場と一般的なカーポートはどの要件にも当てはまらないので固定資産税の対象外となります。

その為、青空駐車場・カーポート・ガレージとで比べた場合、固定資産税の課税対象となるのがガレージだけなので、固定資産税は高くなると言えます。

ただしそれはあくまでガレージの場合です。敷地内の空いているスペースに青空駐車場を設けるか、それともカーポートにするか、コンテナガレージのようなガレージを設置するかで比較した場合、ガレージだと固定資産税の対象となるので固定資産税が高くなるという話です。

ガレージとビルトインガレージは別物です。

ビルトインガレージの場合、建物の1部にガレージを組み込んでいる構造なので、その空間を居室としても固定資産税の課税の対象となります。

つまり一般的な住宅と比べてビルトインガレージの方が固定資産税が高くなるといった事はありません。

固定資産税が安くなる可能性の方が高いが…

ビルトインガレージのある家と無い家(一般住宅)とを比較した時に、ビルトインガレージのある家の方が固定資産税が安くなる可能性があります。

固定資産税は評価額(課税標準額)×標準税率(1.4%)で算出されます。(※ごくまれに1.4%より高い税率を設定している自治体もあります。)

家屋の固定資産税評価額は、建物の構造や設備の状況、壁・床・天井の材質などを役所の調査員が現地確認をして決めていきます。

ビルトインガレージのガレージの床や壁、天井は居室と比べて簡素なつくりである事が多いので、評価額が低くなる可能性があります。

ただし安くなったとしても数千円程度でしょう。ビルトインガレージに電動シャッターを付けると評価額が上がり固定資産税も高くなると言われていますが、これに関しても微々たるものです。

つまり、ビルトインガレージのガレージ部分がシンプルであればそこを居室として設けた場合よりも固定資産税が安くなる可能性はありますが、負担が大きく減るような額にはなりません。

電動シャッターに関しても同様で、評価額は上がるかもしれませんが電動シャッター1つや2つで固定資産税額が大きく変わるような事はないです。

ビルトインガレージの固定資産税を確実に安くする方法

戸建ての固定資産税の平均額は10万円~15万円程度だと言われています。決して安くはない出費なので、出来るだけ抑えたいのが固定資産税です。

この章ではビルトインガレージの固定資産税を確実に安くする3つの方法をご紹介していきたいと思います。

固定資産税の対象から外す

固定資産税の対象家屋の要件に ・3方向以上に壁があり、屋根を備えている(外気分断性)とありますが、壁を2方向にする事で対象外となり固定資産税のかからないガレージになります。

ただし、この方法を取ると耐震強度が落ちるので注意が必要です。固定資産税が下がる額よりも、耐震強度を補強する為の施工で建築費アップ額の方が上回る可能性もあります。
また3方向が囲まれていないのでビルトインガレージと呼べるかは微妙なとこです。

住宅用地の軽減特例を受ける

固定資産税は「土地の固定資産税」と「建物(家屋)の固定資産税」を合算した額となりますが、それぞれに負担を軽減する特例があります。

住宅用地の軽減特例を受ける事で土地の固定資産税を抑える事が可能です。住宅用地の軽減措置の内容は下記の通りです。

◦住宅一戸当たり200㎡以下の部分(小規模住宅用地)は課税標準額が6/1となる。
◦住宅一戸当たり200㎡を超える部分(一般住宅用地)は課税標準額が3/1となる。

小規模住宅用地一般住宅用地
面積区分200m²以下の部分200m²超えるの部分
固定資産税(評価額×1/6)×1.4%(評価額×1/3)×1.4%

住宅用地の軽減特例は、現制度が変わらない限りは住宅を解体しない限り軽減措置が継続します。

新築住宅に対する軽減特例を受ける

新築住宅に対する軽減特例を受ける事で建物(家屋)の固定資産税を抑える事が可能です。条件は下記の通りです。

◦2024(令和6)年3月31日までに新築された住宅であること
◦課税床面積が50㎡~280㎡以下であること

この条件に当てはまる新築住宅は1戸あたり120㎡相当分までを限度として、固定資産税額が2分の1となります。なお適用期間は3年間です。4年目からは特例が外れ、固定資産税が上がってしまう点に注意しておきましょう。

(認定長期優良住宅であれば適用期間は5年間となります。)

緩和措置を受けられるように、期間内に建てた地域の自治体に申告しましょう。

ビルトインガレージの魅力は?

雨・風・紫外線などから愛車を守る

壁に囲まれ、前方にシャッターを付ければ完全に外部とは隔離された空間となります。

雨や風、他にも雹や強風、砂塵や黄砂、花粉・PM2.5などの汚れが付着するのも防いでくれるので洗車の回数を減らす事も出来ます。

台風の時に飛ばされてきた何かが車に当たるリスクや、近所の子供のボール遊びでボールが当たるリスクなど予期せぬリスクからも愛車を守れます。

また、ボディの塗装の色褪せやライトの黄ばみ、レザーシートなど内装の痛みの原因となる紫外線もカット出来ます。直射日光も当たらないので、真夏に車に乗り込む時のうだるような暑さも防ぐことが出来ます。

愛車に長く綺麗に乗る為にはビルトインガレージが最適です。

車の乗り降り・荷物の出し入れが楽

ガレージ内に玄関、もしくは勝手口等を設けておけば家の中から直接ガレージへ行く事が出来、雨の日でも濡れずに車への乗り降りが可能です。

車に荷物を積む時も、買い物から帰ってきた時も家との距離が近いので運び込みもとても楽です。

プライベート空間や収納場としても使える

シャッターを下ろせば外部からの視線を遮る事ができるので、夏場にプールを設置して子供たちを遊ばせることも出来たり、プライベート空間としても利用できます。

また広さに余裕を持たせてガレージを設ければ、車以外にも自転車や三輪車、ベビーカーやアウトドア用品など家の中にしまうのが難しいモノを保管しておくスペースとしても利用できます。

車を移動させれば、空いたスペースでBBQやDIYを楽しんだり、ペットや子供の遊び場としても利用できます。

防犯性が高い

車やバイク、自転車等シャッター付きのガレージ内に置いておけば盗難や悪戯から守ってくれます。

また1階の大部分をガレージが占める事となり、一般的な住宅と比べると外部からの侵入経路が限られるので、そういった意味でも防犯性を高める事が出来ます。

狭小地でも駐車場を確保できる

青空駐車場やカーポートの場合、駐車場のためのスペースを必要としますがビルトインガレージであれば、その必要がありません。

広い土地を必要としないので土地の購入費用を抑える事も出来ます。これは地価の高い都心部では大きなメリットです。

狭小地の為に駐車場を確保できず、別の場所に駐車場を借りられている方も都心では多いですが、月々の駐車場代だけで数万円する事もあります。

そのような出費も無くす事ができます。

快適な環境で車弄りや車鑑賞が楽しめる

雨の日でも濡れる事なく作業する事ができ、エアコンも設置すれば夏でも冬でも快適な環境下で車イジリが楽しめます。

ガレージと室内を隔てる壁の一部をガラスにする事で家の中からでも車やバイクを鑑賞する事ができます。車・バイク好きにはたまらない間取りを作る事も可能です。

ビルトインガレージの注意点

ビルトインガレージを検討されている方は注意点もきちんと把握した上で家づくりを行いましょう。

建築費用が高くなる

ビルトインガレージは1階に大きな間口を設ける為、どうしても耐震強度が下がってしまいます。

耐震強度が下がったまま建てる事は出来ないので、使用する柱や梁を太くしたり、強度の高い建材を使用したり、特殊なフレームを組んだりと耐震強度を確保する為の特別な設計が必要になります。

一般的な住宅よりもビルトインガレージに適した耐震施工が必要となる為建築費用が高くなります。

耐震性を確保しながら、希望通りの間取りで建てるとなると確かな技術と豊富な経験が必要となってきますので、ビルトインガレージを得意としている会社から候補を選びましょう。

動線を考えた間取りづくり

ガレージをより便利に使えるかどうかは間取りにかかっています。例えば、食料品や日用品の買い出しが頻繁な家庭は、ガレージとパントリーを勝手口などで繋ぐことで使い勝手の良いガレージとなります。

またガレージから室内だけではなく、2階・3階の居住スペースの動線も大切になってきます。

ビルトインガレージは容積率の緩和措置の対象とはなりますが、それでも狭小地に多い3階建てだとワンフロア辺りの面積はどうしても限られてきます。

限られた居住スペースの中で家事動線も考えられ、ライフスタイルにも合った間取りで建てられるかどうかで満足度が大きく変わってきます。

間取りに関しても確かな設計力・経験・知識がモノを言うのでビルトインガレージを得意としている会社と検討していく事が一番の解決法です。

建ててからガレージサイズの変更は難しい

ビルトインガレージの失敗例として多いのが「車を買い替えたら車幅が前の車よりあり、ガレージの幅がギリギリになってしまった」

「家族が増えたので大きな車に乗り換えたいが、ガレージのサイズを考えると断念せざるを得なかった…」等

車の買い替えでガレージサイズが合わずに後悔されている方が多いです。そうならない為に、普通乗用車を基準とし少し余裕を持たせた設計を行う必要があります。

換気設備・照明設備は必須

ビルトインガレージでは換気設備を整えておかないと、排気ガスが居住スペースに流れ込む危険性や、塗装などする場合に出る揮発性ガスの悪影響も考えられます。

必ず、換気用の窓の設置や換気扇の設置を行いましょう。

シャッターを下ろすとガレージ内は真っ暗になってしまうので安全の為や作業をしやすくする為に照明設備も必要になります。

その他、必須ではないですがあると便利な設備としてはエアコンです。エアコンがあれば夏でも冬でも快適に作業が出来ます。

収納棚やコンセントも備えてあると大変便利です。

更に、手が汚れた時にサッと洗える手洗い場もあると、洗車したり、アウトドア用品を洗ったら、ガレージ内の掃除にと何かと役に立ちます。

音への対策も必要

ビルトインガレージはエンジン音や、車イジリなど作業をする時の音などが家の中に響きやすいです。

その為、ガレージと居住スペースの間の壁には吸音・防音性の高い資材を使ったり二階の床に防音・遮音マットを敷いたりするなどの対策をしておく必要があります。

間取りの配置も考えておきましょう。

特にストレスを感じるのは就寝中の騒音なので、家族が寝ている時間帯に車を使う可能性がある世帯は寝室をガレージからなるべく離しておいた方が良いです。

また、ガレージの開閉音も深夜や早朝だと気になりご近所トラブルに発展する事もあるので、住宅街でしたら静かに開閉のできるシャッターを選ぶようにしましょう。

建ぺい率は緩和されない

ビルトインガレージは容積率の緩和措置の対象ですが、建ぺい率の緩和措置は対象外です。ちなみに建ぺい率の緩和措置を受ける条件は下記の通りです。

◦外壁のない部分が4m以上続いていること
◦柱の間隔が2m以上あること
◦天井の高さが2.1m以上あること
◦地階を除いた階数が1であること

「外壁のない部分が4m以上続いていること」という条件を満たすのが難しいので対象外となります。

ビルトインガレージにする事で延床面積の上限は増やせますが、建築面積は決められた建ぺい率通りなので注意しておきましょう。

ガレージが内装制限を受ける

ガレージを車やバイクの車庫として使用する場合、ガレージ内の壁や天井は内装制限を受けます。

内装制限とは壁・天井の仕上げを燃えにくい材料にし、火災の拡大や煙の発生などを遅らせるための規制です。

コンクリートやモルタルなどの不燃材料や準不燃材料の仕上げ材しか使用できないのでデザインに制限が生じる可能性があります。

木を露出しても良いのは天井と壁の面積10分の1以内と定められていますので、デザインのアクセントとして木を露出させたい時には事前に住宅会社と相談をしておきましょう。

まとめ

建ぺい率や容積率、ビルトインガレージの固定資産税の説明。固定資産税を安くできる緩和措置の紹介などしてきましたが如何だったでしょうか。

最後に重要なポイントのみを纏めておきます。

◦ビルトインガレージは容積率の緩和特例の対象となる。
◦延床面積の5分の1が除外できるのはあくまで容積率の計算時。
◦固定資産税を安くするには、壁を無くし固定資産税の対象から外すか、住宅用地の軽減特例を受けるか、新築住宅に対する軽減特例を受けるか。
◦建ぺい率は緩和されない

ビルトインガレージは車・バイク好きには勿論の事、狭小地でも駐車場を確保出来たり、収納場として活用できたり、雨の日でも濡れずに乗り降り出来たりと何かと利便性の高い住宅スタイルです。

ただし、耐震性の確保が必要不可欠であったり動線の考えられた間取り作成が必須だったりしますので、ビルトインガレージを得意としている住宅会社から候補を選びましょう。

素敵なマイホームづくりを応援しています。

play_circle ビルトインガレージにおすすめの住宅会社
(ビルトインガレージの得意な会社)
この記事を書いた人
管理人
管理人

資格:宅地建物取引士(東京都宅地建物取引業協会認定)
経歴:不動産・住宅業界約10年
元ハウスメーカー勤務。現在は家づくり関連の情報サイトを複数手掛けるWEBディレクター
不動産・住宅業界10年以上の経験を活かし、注文住宅に関する"分からない事"を解消できるようにこのサイトを作成しました。