【ローコスト住宅でありがちな後悔】その対策方法は?

注文住宅でローコスト住宅を建てる方が最近増えてきています。それに伴って、『あぁ~、○○しておけば良かった…』と建てた後になって後悔をしている方もチラホラ見かけます。
後悔をしている箇所が簡単なリフォーム等で直せる事ならまだ良いのですが、簡単には直せないとなると暫くは落ち込む事になるでしょう。
ローコスト住宅と言っても家づくりにはトータルで1,000万円以上のお金がかかります。
一生に一度あるかないかの高価なお買い物になるので後悔なんて絶対にしたくないですよね?
そこでこの記事では、ローコスト住宅を建てる方が後悔なんてしなくて済むようにローコスト住宅を建てる時・建てた後でありがちな後悔ポイントをいくつか紹介していきたいと思います。
そして後悔しない為の対策等も記載をしていきます。
満足できるローコスト住宅が建てられるように後悔に繋がりやすい事や失敗しないローコスト住宅メーカの選び方などを把握した上で家づくりを進めていきましょう。

ローコスト住宅かー。
安くて良い家が建つんだったらありかもな!

ローコスト住宅が自分に合いそうかどうかの判断が出来るようにも説明をしていきますね。
「有りかも」と思えば、ローコスト住宅のカタログを取り寄せてみると良いと思いますよ。

おっけー!
ローコスト住宅

ありがちな後悔ポイントの前にローコスト住宅とはどういった住宅の事なのか?そして、どうしてローコストで家を建てる事が出来るのか?といった部分の説明をしていきたいと思います。
ローコスト住宅の定義
ローコスト住宅とは低価格で建築された住宅の事を指しますが、価格が幾らまでだとローコスト住宅と呼ぶのかは明確に定義されていません。
一般的には1,000万円台、2,000万円台前半で建てられた家。もしくは坪単価30万円~50万円位の家であればローコスト住宅と呼べると思います。
この記事でもローコスト住宅の定義は上記で話を進めていきたいと思います。
ローコスト住宅が増えている背景
ローコスト住宅が人気を集めている主な理由は次の通りです。
コスト面
過去数十年間で消費者物価指数(購入するモノやサービスの価格)は上がってきている中で、世帯年収は横ばいか減ってきている状況が続いています。
簡単に言うと、物の価値は上がり続けているのに収入がそれに比例して増えていないので経済的な理由でローコスト住宅を選択する世帯が増えてきています。
機能面
「安かろう、悪かろう」のイメージが強く、何となくの理由でローコスト住宅を避けていた世帯が一定数います。
今では価格が抑えられているのは企業努力からきているもので、素材が粗悪だったり手抜きをしているからではない。という事が周知され「安かろう、悪かろう」のイメージが払拭されてきています。
その結果ローコスト住宅を選択する世帯が増えてきています。
多趣味化
一昔前は高級車に乗り、高級時計を付けて、高級な住宅に住む事がステータスであり多くの人が憧れていた事でもあります。
勿論、今でもそれらの人気はありますが車や時計、住宅にお金を使うよりも、自分の趣味やもっと別の事にお金や時間を使いたいと思う方が増えてきています。
住宅にかけるお金は出来るだけ抑えて、他に回したいと考える方が増えてきた事でローコスト住宅の人気が高まっています。
…と、一般的な理由としてよく言われる事は上記3点なのですが個人的には4点目もローコスト住宅が普及をし増えてきている要因の1つかな?と思います。
タマホームの躍進
今やタマホームといえばローコスト住宅でとても人気のあるハウスメーカーですが、多くの人がSMAPの木村拓哉さんのCMでタマホームの存在を知ったのではないでしょうか。
元々タマホームは1998年福岡で設立され、東京に本社を移動させたのは2005年です。木村拓哉さんのCMが流れ始めたのが2009年です。
そこから一気にタマホームの知名度は上がり、2019年の販売戸数では全ハウスメーカー中第5位になっています。
ローコスト住宅に対するイメージが良くなり、注目を集めている要因の1つにタマホームの快進撃も加えて良いのでは?と管理人が個人的に思ったので4つめの理由としてあげさせて貰いました。
ローコストで住宅が建てられる理由
一般的な住宅よりも価格を抑えて建てる事が出来るのは、使っている資材が粗悪だったり、手抜き工事を行っているからという訳ではありません。
ローコストでも一定以上の性能を持った住宅が建てられる理由はひとえに各企業の努力によるものです。
では住宅メーカーが具体的にどういった仕組みでローコストを実現させているのか説明したいと思います。
材料費をローコストに
間取りや外観・内装デザインを規格化する事で取り扱う材料を限定します。限定した材料だけを一括大量仕入れを行います。
仕様も規格化し設置する住宅設備も種類を絞り込みます。そうする事で資材や設備の大量仕入れを行い、仕入れ時のコストダウンを図っています。
またローコスト住宅を得意とするハウスメーカーの中には自社でプレカット工場を持っているメーカーもあります。
自社工場で原材料の切断や加工を行う事でコストダウンを図っています。
人件費をローコストに
現場で材料の切断や加工を行わず、予め工場で準備された資材を使います。効率化されている為にローコスト住宅は完成までの工期が短いです。
工期が短ければ雇う期間も短く出来るため人件費を抑える事が出来ます。
また全て規格化されている為にベテランの大工さんが建てても歴の浅い大工さんが建てても完成した住宅の出来にあまり差は出ません。
出来上がりに影響が少ないので人件費が安い大工さんを雇う事でコストダウンを図る事もあります。
これはファミレスや規格化されているチェーン店のご飯屋さんをイメージして貰えると分かりやすいと思います。
それらのお店で料理を作っている方は一流の料理人ではないですよね。それでも出来あがってくる料理は美味しいです。
ファミレスなどの場合は一流のシェフが作っても、その店の店長が作っても恐らく出来上がりの料理の味にそこまで差は出ないと思います。
ローコスト住宅も同じような事が言えます。
またローコスト住宅メーカーの中には営業マンをおかない会社もあります。そういう会社は設計士が窓口となり打ち合わせを行ったりします。
少しでも安く提供が出来るように人件費のコストダウンを図っています。
維持費をローコストに
ローコストを得意とする住宅メーカーは住宅展示場に出展していなかったりモデルハウスを持っていなかったりします。
持っていても出展数が少なかったり、後々建売として販売をしたり等する事で維持費をコストダウンしています。
住宅展示場への出展も無ければ、展示場に割く人員も不要なので同時に人件費のコストダウンも図れます。
建築費をローコストに
建築費は家の形状が複雑であればあるほど高くなります。
ローコスト住宅では家の外観はシンプルなボックス型にしたり、部屋数を少なくしてドア数を減らしたり、窓のサイズや数を減らしたり、細かなコストカットをたくさん行う事で建築費のコストダウンを図っています。
広告費をローコストに
大手ハウスメーカーのようにテレビCMやネット広告に多大な費用を使わない事でコストダウンを図っています。
一貫体制でローコストに
ローコスト住宅を扱うメーカーの中には、解体から土地の仕入れ、販売、施工、完成までを一貫体制でおこなう会社もあります。
自社内で全てを完結させている為、余計なマージンがかからずにコストを抑える事が可能となっています。
このようにローコストで住宅が建てられる理由は、住宅メーカーの様々な努力によって成り立っています。
ローコスト住宅だからと言って悪い材料が使われていたり、安全性の低い家が出来たり、欠陥住宅だったりする事は無いので安心して下さい。

なるほどね。それで最近のローコスト住宅は値段の割に品質が高い!ってよく言われているんだね。

そうですね。無駄な出費を防いだ事で品質は落とさずに金額だけ下げたコスパの良い家が建てられるという訳です。
では続いて「ローコスト住宅でありがちな後悔ポイント」や「後悔しない為の対策」などを説明していきますね。
ローコスト住宅でありがちな後悔

理想通りの間取りや外観に出来なかった
ローコストで住宅が建てられる理由でお話した通り、ローコストを実現している理由のひとつが「規格化」です。
規格住宅とは予め決められた間取りプランや家のデザインプランの中から選択をして仕様を決めていく住宅の事です。
その為「ここのデザインはこうしたい」とか「部屋数をもっと増やしたい!」等々の希望が叶わない事があります。
中でも間取りでよくある後悔ポイントはリビングを広くする為にキッチンや洗面所、脱衣所を小さくしたら家事動線が悪くなり毎日の家事が大変。
とか、コンセントの設置数をケチった結果タコあし配線だらけになり見た目が悪い。欲しい箇所にコンセントが無くて大変不便
照明・窓を最低限の数にしたので家の中が暗い。収納スペース不足で部屋がちらかりがち。
子供が産まれて部屋数が足りなくなった…等があげられます。
災害時の安全性に不安がある
ローコストで建てた住宅でも当然、耐震性や耐久性は住宅の法律の基準は満たしているので危険な建て物という訳ではありません。
ただ高性能住宅と比べると劣ってしまいます。
テレビで災害被害の報道を見るたびに我が家はローコストで建てたけど大丈夫かな..と不安になる。といった声をよく聞きます。
気密・断熱にこだわれば良かった
ローコスト住宅でも一定水準の気密・断熱は確保されていますが、やはり高性能住宅と比べると劣ってしまいます。
気密性能や断熱性能が低いと冷房、暖房の効きが悪くなり光熱費が高くなってしまうデメリットがあります。また結露なども発生しやすい環境になってしまいます。
高気密・高断熱住宅と比べて毎月の光熱費が高い..と後悔をしている声を聞きます。寒冷地にお住まいの方は特に注意が必要です。
修繕費・メンテナンス費用が高くなってしまった
例えば外壁は面積が広いので採用する外壁材によっては値段が大きく変わってきます。ローコスト住宅では価格を抑える為に安い外壁材を採用しますが、安い外壁材はメンテナンス費用が高くなる傾向があります。
外壁の塗装やタイルの貼り替えに数百万円かかってしまった。こんな事なら初めからメンテナンスフリーの外壁にすれば良かった。
外壁の塗装がはげて見た目が悪い。等の後悔の声が多いです。
床材や壁紙でも同じような後悔の声があります。
住宅設備が安っぽく見える
キッチンやバス・トイレなどに設置する住宅設備を最新の物にすると当然費用が高くなってしまいます。その為ローコスト住宅ではシンプルな機能・デザインをしている価格を抑えた設備を採用する事が多いです。
安っぽく見えるのは実際に安いので仕方がない事です。設備の見た目にこだわる方は注意が必要です。
他には、安い設備にした事で細かなキズが目立ち、汚れやくすみが付きやすい。もう少しグレードの高い物にして手入れがしやすい物にすれば良かった…と後悔されている方が見受けられます。
最終的な見積もり額が全くローコストでなかった
ローコスト住宅は設備から資材・建材や間取り、デザイン等まで様々な物や事が規格化され高率化が進められているのでローコストで建てる事が可能です。
その為、規格外のオプションを追加したり規格外の外・内装材を注文した場合はかえって高くなる可能性があります。
どうしても標準仕様で満足が出来ない場合はグレードUPをする優先順位を決めてから数を絞って行いましょう。
保証面・アフターサービスの内容で後悔
大手のハウスメーカーに比べるとローコスト住宅では保証面・アフターサービス面の内容で劣る場合があります。
契約前に詳細な保証内容まで把握していなくて、建てた後になって後悔をする方もいます。
保証期間終了後の修繕費などは全て自己負担になってしまいますので、契約前に必ず保証面・アフターサービスの内容は詳細を確認しておきましょう。
ローコスト住宅で後悔しやすい人
何事もそうですがローコスト住宅にも上記のようなデメリット面があれば、反対に安く建てられるという最大のメリットもあります。
ではローコスト住宅を建てて満足している方はどのような人か。そして後悔している方はどのような人が多いのかみていきましょう。
ローコスト住宅が向いている人
- 収入面に不安があるがマイホームを持ちたいと思っている方。
- ライフスタイルの変化に応じて気軽にリフォームや改築を行いたい方。
- 住宅にはあまりお金をかけずに他の事にお金を回したいと思っている方
- 住宅性能や住宅設備にある程度の妥協ができる方。
- シンプルなデザインが好きな方。
ローコスト住宅が向いていない人
- 外・内装材や間取りなどに強いこだわりを持っている方
- 住宅性能ができるだけ優れた家に住みたいと思っている方
- 50年、60年等の長期保証がついていないと不安を感じる方。
- 個性的な見た目・デザインの家を建てたいと思っている方
ローコスト住宅で後悔しない為の対策

間取りは納得するまで担当と相談
今のライフスタイルだけでなく将来の事も考えて間取りプランを決めていきましょう。コンセントの位置や数、収納力は後悔に繋がりやすいポイントなので特に注意が必要です。
また毎日行う家事が面倒な家は生活を送る上でとても不便に感じます。家事動線、生活動線が考えられた間取りがおすすめです。
住宅性能に注目する
住宅性能については住宅性能評価表示制度(住宅の性能を評価、表示する制度)を利用する方法もあります。正し別途費用が必要です。
殆どの住宅メーカーは性能評価結果を明示してありますのでその数値を確認しましょう。確認をする事で耐震性や維持管理・更新の容易性、劣化対策がとられているか。などが分かります。
気密・断熱性能に関してはC値、UA値を尋ねるのが1番です。過去に建築した建て物の平均C値やUA値を担当者に聞きましょう。
価格は総額で考える
注文住宅で家を建てるときにかかる費用は大きく分けて3つに分かれます。「本体工事費用」「付帯工事費用(別途工事費用)」「諸費用」です。
総費用に対する3つの費用の割合は本体工事費用が70%~80%、付帯工事費用(別途工事費用)が15%~20%、諸費用が5%~10%程度だと言われています。
よく広告で見かける『坪単価○○万円!○○○○万円の家!』と謳っている金額は本体工事費用だけを指している事が多いです。
仮に本体工事費用が1,500万円だった場合、総額では約2,000万円ほどかかります。
またオプションを追加していくと本体工事費用は高くなってきますので標準仕様とオプションの区別もつけておきましょう。
どこまでは標準仕様で何がオプションになるのか?またオプション費用は幾らかかるのかを確認しておきましょう。
保証、アフターサービスの詳細を把握する
何十年と暮らす家を建てるのですから、建ててからの方が重要になってきます。安心安全に暮らす為には建てた後の定期点検が必要です。
保証やアフターサービスが不十分ですと修繕費が自己負担になりかえって高くなってしまいますので、契約の前に保証内容やアフターサービスの詳細を確認する事が大切です。
見積もりは複数社おこなう
同じ条件であっても会社毎に金額が変わってきます。注文住宅には定価という物がないので必ず複数社から見積もりを出してもらう事が大切です。
その時に金額以外の部分も比較を行いましょう。
同じ金額であってもA社の方が良い素材、良い設備だったりする事があります。また貰った見積もり書は値下げ交渉時に使えたりもします。
A社がこの仕様でこの金額なんですが、同じような金額になりませんか?と見積もり書と一緒に交渉を行えば応じてくれやすくなります。
ローコスト住宅で後悔しない住宅メーカーの選び方

ローコスト住宅を建てる上で正しい住宅メーカーの選び方も後悔をしない為に重要なポイントになってきます。
なぜなら住宅メーカーによってはローコストでありながらも完全自由設計で家が建てられるメーカーもあれば、規格住宅でも間取りや外・内観デザインのパターンが全く異なるからです。
パターンが多ければ多いほど自分の好みやライフスタイルにピッタリ合った間取りやデザインで建てる事が出来ますし、規格が決められていても、決められた範囲内で最大限スペースを有効活用したり、施主の希望に近付けられるようにプランニングをしてくれたり、住宅メーカーの力量によって完成する家は大きく変わってきます。
住宅性能や設備に関しても、同じローコストであっても仕様は異なってきます。保証・アフターサービスも同じ事が言えます。
ローコストに抑えつつ出来るだけ良い家を建てるとなるとローコスト住宅を得意とする住宅メーカーに依頼をするのがおすすめです。
住宅メーカーによって住宅の寿命が変わる
「ローコスト住宅は家の寿命が短い」と言われがちですが、これは正解ではありません。
現在の建築では地震やその他災害、結露などに対する研究が進み建築技術も格段に向上しています。
その為、ローコスト住宅だから家の寿命が短い。とは言い切れません。大切なのは建てた後の定期点検とメンテナンスです。
定期点検とメンテナンスが杜撰であれば家の寿命は大きく縮みます。
住宅メーカーによって定期点検・アフターサービスの内容は異なりますので、長く安全に暮らす為にも保証内容の確認はとても大切なのです。
ローコスト住宅でおすすめの住宅メーカー
管理人がおすすめするローコスト住宅を得意とする住宅メーカーは下記の通りです。
住宅メーカー | 坪単価 |
---|---|
タマホーム | 40万円~60万円 |
アイフルホーム | 40万円~60万円 |
クレバリーホーム | 40万円~60万円 |
アイダ設計 | 35万円~55万円 |
アエラホーム | 40万円~60万円 |
選出理由は施工エリアがほぼ全国対応しており、価格×住宅性能×設備×デザイン×保証面で考えた時にコスパの高い家を提供してくれる住宅メーカーだからです。
ただし、人それぞれ理想のマイホーム像が異なりますのでこの5つの住宅メーカーが全ての人にとって最高の住宅メーカーであるとは限りません。
地域密着型の住宅メーカーは選出していないので、地元の会社でもっとお得に同じ性能で建てられるメーカーもあるかもしれません。
大切なのは自分に合った住宅メーカーを見つける事です。その為にはローコスト住宅を得意とする住宅メーカー複数社で比較・検討を行いましょう。
住宅性能や住宅設備、外・内装デザインや保証・アフターサービスの詳細は各メーカーが出しているカタログに記載されています。
住宅カタログをあつめる時にはネットで簡単に取り寄せる事ができるライフルホームズがおすすめです。
ローコスト住宅を検討中の方にライフルホームズをすすめる理由
「安かろう、悪かろう」の時代は終わったと言いましたが、中には未だに安い粗悪な資材を使っていたり、施工技術が未熟で欠陥住宅になりかねないローコスト住宅を提供する工務店もあります。
ライフルホームズには厳選された工務店・ハウスメーカーしか登録がされていないので、悪質な住宅メーカーはその時点で除外されています。
またテーマ別の「ローコスト住宅」や建物価格別の「1,000万円台」「2,000万円~2,500万円台」で探すと自分の建てたい地域でローコスト住宅が得意な会社だけを絞って見つける事ができます。
便利で簡単に安心して自分に合った住宅メーカーを探す事ができるのでおすすめです。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません