一条工務店の『さらぽか空調』と『ロスガード90うるケア』の違いを分かりやすく説明

一条工務店には一条工務店オリジナルの全館空調システム『全館さらぽか空調』と、全館加湿&換気システム『ロスガード90うるケア』という商品があります。

この2つのそれぞれの特徴や違いなどをわかりやすく解説していきたいと思います。

家たてる

一条工務店は僕も気になっているハウスメーカーだから、その辺分かりやすく教えて貰えると助かるよ!

ナビ子

はい。ではその2つの違いなどに付いて説明をしていきますね。

画像参照元:一条工務店

目次

一条工務店の全館空調システム『全館さらぽか空調』

一条工務店の全館空調システム『全館さらぽか空調』

全館さらぽか空調とは一条工務店が採用をしている全館空調システムの事です。主に”換気システム””家中隅々まで敷かれた床下パイプ””サーキュレーター”の3つの要素から成り立っています。

換気システム

全館さらぽか空調は顕熱ローターとデシカントローターという2つのローターにより換気が行われています。

顕熱ローターは温度交換を行います。

給気・排気の時に屋外の暑い温度、室内の涼しい温度をローターを回転させながら温度交換を行います。

夏にはサラッとした涼しい空気を、冬には保温された暖かい空気を取り入れるので換気によって室内の快適な温度を損なわない働きをします。

デシカントローターは湿度交換を行います。

給気・排気の時に夏場であれば取り込まれた外気の湿気を吸着。室内からの排気と共に屋外に排出します。その働きで除湿されたサラッとした空気を取り込み事が可能です。

冬場であれば、排気の時に室内の水分を吸着し、新鮮な外気にのせて室内に湿気を戻して保湿を行います。

夏には除湿、冬には保湿。そして温度交換により1年中快適な空気で過ごす事が出来ます。

床冷房と床暖房

一条工務店の家の床下には中隅々までパイプが敷かれています。

夏にはそのパイプに水を通す事で家中の余分な熱を吸収。スッとした涼しい空間を作ってくれます。

冬には温水を流し遠赤外線と輻射熱で足元からじんわり家全体を暖めてくれます。配管はゾーンに分かれていますのでゾーン毎に温度設定が可能となっています。

サーキュレーター

各部屋の天井にサーキュレーターを設置します。(設置数は自由に決められます。)

サーキュレーターが活躍するのは主に夏場です。サーキュレーターの作った気流で涼しい空気が部屋全体をゆるやかに循環します。

【まとめ】全館さらぽか空調とは

とても簡単に言うと、夏場は除湿を行い床冷房+サーキュレーターで過ごしやすくし、冬場は保湿を行い床暖房で過ごしやすくしてくれ、給気・排気の時に熱交換を行うので室温を変えずに換気も出来るシステムの事。

『全館さらぽか空調』の特徴

価格・導入コスト

全館さらぽか空調はオプション扱いとなっており、採用する場合には坪数×1.5万円が必要になってきます。

カビやダニの発生を抑制

除湿機能のおかげで夏場でも湿度は40~50%を維持し、カビ・ダニの発生を抑制します。

また湿気40~50%は生活を送る上で快適な湿度とされており、夏場の不快な空気に悩まされる事がなくなります。

花粉やPM2.5などを大幅にカット(後述する『ロスガード90うるケア』にも有り)

高性能な換気フィルターを使用する事で花粉(20μm~30μm)99%捕集。カビの胞子やPM2.5、黄砂なども大幅にカットします。

小さいお子さんやお年寄り、アレルギー体質の方も安心して暮らせる生活空間を保てます。

安全・安心(後述する『ロスガード90うるケア』にも1部当てはまる)

夏場、扇風機を使う必要がないので小さいお子さんが指などを挟む心配がありません。冬場には暖房器具によるヤケドや火災の心配がありません。

小さいお子さんの事故への心配を減らす事ができます。

『全館さらぽか空調』のデメリット

即効性が無い

床冷房・床暖房なのでエアコンのように直ぐに部屋全体が涼しくなるor暖かくなるという訳ではありません。

「猛暑日にはエアコンも併用をしないとつらい。」という施主さんの口コミもみかけます。恐らく寒がりの方や寒冷地にお住まいの方はエアコン無しでも平気かもしれませんが、暑がりの方や暖かい地域に住まれている方はエアコンの設置も必要になってくるかもしれません。

足が冷たい

サーキュレーターにより空気は循環されていますが、床下パイプに水を通して冷やす仕様の為、床がひんやり冷えています。その為、足元が冷たい・足裏が冷たいという口コミも見かけます。

温度は個人差により感じ方が異なるので、全く気にならない方もいます。寒がりな方はソックスやスリッパを履いたり、床に敷き物をひく事で対応出来ます。

導入・メンテナンスコスト

さらぽか空調はオプション扱いなので導入コストがかかります。金額は坪数×1.5万円です。

さらに設置後にはメンテナンスコストがかかります。さらぽか空調の耐用年数は換気システムが10年。サーキュレーターが8年となっています。

それぞれの交換費用は換気システムが約35万円。サーキュレーターが約3万円となっています。

費用の他にも定期的にお掃除をしないといけない手間も発生します。

iシリーズにしか採用ができない

さらぽか空調を採用できるのは枠組壁工法で建てられるi-smartとi-cubeだけです。グランセゾンなど在来軸組工法で建てられる家には採用ができません。

在来軸組工法の家の空調システムは標準仕様の『ロスガード90うるケア』になります。

後付けは難しい

埋め込み型のサーキュレーターがあるので建てた後でのさらぽか空調の導入は難しいです。建てる前に決める必要があります。

稼働音

さらぽか空調の換気システム機器やサーキュレーターはモーターで稼働をしていますのでモーターの駆動音が発生します。

日中は気にならないかもしれませんが、静かになる睡眠時に音がどうしても気になってします。という施主の口コミも見かけます。どの程度の音であれば気になるかは個人差がありますので、モデルハウスで音の大きさを確認しておきましょう。

1ヶ月の電気代

さらぽか空調を導入された施主さんのおおまかな電気代は夏場で1万円前後。冬場は1.5万円前後かかるようです。

電気代に関しては地域、契約した会社・プランなどにより変わってくるのでご参考程度にお考え下さい。


家たてる

『全館さらぽか空調』はオプション扱いなんだね。

ナビ子

そうですね。採用できる家もiシリーズだけなので注意しておきましょう。
では続きまして『ロスガード90うるケア』の説明をしていきますね。

一条工務店の全館加湿&換気システム『ロスガード90うるケア』

一条工務店で建てる時に標準仕様で付いてくる換気システムの事です。以前はロスガード90という熱交換換気システムのみの採用だったのですが、現在では+加湿機能が加わった『ロスガード90うるケア』にグレードアップしています。

『ロスガード90うるケア』の特徴

一条工務店のロスガード90

ロスガード90は熱交換換気システムの事です。全館さらぽか空調の換気システム同様に、換気を行う際に熱交換を行います。

外気を室温に近付けて給気をする為、換気によって快適な室温が損なわれる事を防いでくれます。

ちなみにロスガード90の温度交換効率は最大90%だそうです。(おそらくロスガード90の"90″はココからとっていうのだと思います。)

温度交換効率というのは、排気によって本来捨てられる快適な温度をどれだけ室内に戻せるか、その回収率を示す値です。

例えば外気が0度で室温が20度だった場合、交換効率が0%だと外気0度の冷たい空気がそのまま室内に入ってくるイメージです。

窓を開けての換気などがこれにあたります。

交換効率が90%の場合だと、室温を90%取り戻せる。という事なので室温の20度×90%で18度。つまり18度の新鮮な空気を取り込める。という事です。

温度交換効率、最大90%というのは非常にレベルの高い熱交換換気システムです。

ちなみに、全館さらぽか空調の換気システムの温度交換効率も90%です。ロスガード90との性能差はありません。

-Tips-

熱交換換気システムにも性能差があります。他社と比較をする時には温度交換効率をチェックしましょう。数値が高い程優れていると言えます。

湿度交換機能

ロスガード90には湿度交換機能が付いています。全館さらぽか空調に付いている除湿機能とは異なります。

この辺りは分かり難い部分でもあるので出来るだけ簡単に説明をしていきます。

ロスガード90の湿度交換機能とは、簡単に言うと上記の熱交換換気システムの湿度版みたいな事です。湿度の高い空気と、湿度の低い空気を混ぜ合わせ平均的な湿度にして家の中に取り込む。という事です。

湿度交換率は約80%だそうです。

ロスガード90が除湿をしている訳ではなく、室内の湿度にちかづけて給気を行ってくれています。その為、室内の湿度が低くなければあまり意味がありません。

例えば室内の湿度が50%。屋外の湿度も50%であった場合いくら湿度交換を行っても湿度は50%のままなので除湿機等で室内の湿度を下げる必要があります。

除湿機等で下げた室内の湿度が換気によって戻り難い。といった機能です。

-Tips-

ロスガード90に除湿機能は無い。あくまで湿度交換機能。室内の湿度を下げるには除湿機が必要。

花粉やPM2.5などを大幅にカット(全館さらぽか空調と同じ)

全館さらぽか空調で説明をした特徴と同じなので割愛します。

安全・安心(全館さらぽか空調と一部一致)

冬場は全館さらぽか空調もロスガード90も床暖房です。火器類を使用した暖房器具が不要なため、ヤケドや火事の心配がありません。

夏場ロスガード90は床冷房も除湿もサーキュレーターも無いのでエアコンで過ごします。全館さらぽか空調の家と比べると扇風機を使う事もあると思いますので扇風機による事故は一般的な住宅と変わりありません。

加湿機能

一条工務店のうるケア

「一条工務店の家は乾燥する」といった理由で他のハウスメーカーを選ばれる方が一定数いたようです。その欠点をカバーする為に付いたのがうるケアと呼ばれる加湿機能です。(2019年9月より販売開始)

家の中、全部屋加湿が可能です。

設置するタイプの加湿器だと蒸気に手をあてると水に濡れたような感覚になると思いますが、うるケアのミストは1ミクロン未満のナノ微細水で加湿を行う為、水濡れ感のない加湿が可能です。

さらに加湿機能に関してはメンテナンスフリーというのも嬉しい特徴の1つです。(ロスガード90(換気システム)のフィルター掃除&交換等のメンテナンスは必要です。)

洗浄は自動で行われます。給水も水道に直結をしているので自動で行われます。面倒な貯水タンクの掃除や水の入れ替えなどが不要なので非常に楽に全館加湿を行えます。

【まとめ】ロスガード90うるケアとは

標準仕様のロスガード90という熱交換換気システムに加湿機能が追加された空調システムの事。

『ロスガード90うるケア』のデメリット

暖房との併用が不可

ロスガード90うるケアにはエアコンが1台無料で付いてきます。このエアコンは床暖房を使用する為に必要なエアコンです。

さらぽか空調の床暖房は温水を流して暖める仕様ですが、ロスガード90の場合は床下パイプ内の不凍液を暖めて使う仕様となっています。その不凍液を暖める為の熱源としてエアコンが必要になってくるのです。

その為、床暖房を使用している時に暖房も一緒に付けるという事は出来ません。夏は通常のエアコンとして使えます。

稼働音

全館さらぽか空調同様に「稼働音が気になる」という口コミを見かけます。ただし以前に比べると音対策で改良がおこなわれたようです。

一条工務店のHPには運転音は約36dBと書かれています。ちなみに30dBでささやき声程度、40dBで図書館、静かな住宅地の昼。と例えられています。

音の捉え方は個人差があるのでモデルハウス等で実際に自分の耳で確認をする事が1番確実です。

1ヶ月の電気代

ロスガード90うるケアの1カ月の電気代は大よそ1,500円程度です。こちらは換気システム(ロスガード90)と加湿システム(うるケア)にかかる電気代です。

冷暖房費は別途必要になってきます。

電気代に関しては地域、契約した会社・プランなどにより変わってくるのでご参考程度にお考え下さい。


ナビ子

『全館さらぽか空調』と『ロスガード90うるケア』それぞれに付いている機能の比較をしてみました。

『全館さらぽか空調』と『ロスガード90うるケア』の同じ所と違う所

まずは夏場に活躍する機能でみていきたいと思います。

除湿機能

全館さらぽか空調…有り
ロスガード90うるケア…無し(湿度交換機能)

床冷房

全館さらぽか空調…有り
ロスガード90うるケア…無し

天井埋め込み式サーキュレーター

全館さらぽか空調…有り
ロスガード90うるケア…無し

次に冬場に活躍する機能でみていきます。

加湿機能

全館さらぽか空調…無し(保湿機能)
ロスガード90うるケア…有り

床暖房

全館さらぽか空調…有り(温水を流す方式)
ロスガード90うるケア…有り(不凍液を暖める方式)

続いて、その他の機能についてみていきます。

熱交換換気機能

全館さらぽか空調…有り
ロスガード90うるケア…有り

花粉や有害物質のカット

全館さらぽか空調…有り
ロスガード90うるケア…有り

『全館さらぽか空調』と『ロスガード90うるケア』機能比較図

全館さらぽか空調ロスガード90うるケア
除湿機能×
床冷房×
サーキュレーター×
加湿機能
(保湿機能)
床暖房
熱交換換気機能
花粉や有害物質のカット
価格坪数×1.5万円標準仕様

『全館さらぽか空調』を採用するかしないかはココに注目

夏場は標準仕様のロスガード90うるケアに比べると、除湿機能+サーキュレーター+床冷房が付いているので快適に過ごせるメリットがあります。

正し、さらぽか空調を導入した施主さんの中には「さらぽか空調だけでは猛暑を凌ぐのは厳しくエアコンの導入も行った。」という口コミも見かけます。

さらぽか空調+エアコンであれば非常に快適に過ごせるとは思いますがその分コストが嵩みますので注意が必要です。

あとは導入コストとメンテナンスコストも確認しましょう。

さらぽか空調の導入コストは坪数×1.5万円です。保証期間は全館さらぽか空調もロスガード90うるケアも10年間となっています。

その間の故障であれば、故障原因にもよりますが通常の使用範囲での故障であれば無料で修理・交換を行って貰えます。

保証期間外でも交換になると、さらぽか空調の空調システム部分は約40万円程。サーキュレーターは約3万円程になると言われています。

ちなみにロスガード90うるケアを選ぶ場合にも万が一の故障時には費用は発生します。空調システムの交換になると約20万円程。不凍液の交換には3万程度になると言われています。

定期的に行わなければいけないフィルターのお掃除に関しては全館さらぽか空調でもロスガード90うるケアでも必要ですので、その手間の差は変わり有りません。

さらぽか空調にはサーキュレーターが付いているので、サーキュレーター分、若干ですがさらぽか空調の方が掃除の手間はあります。

全館さらぽか空調の除湿機能+サーキュレーター+床冷房の機能が導入コスト+メンテナンスコストの差額の金額に値する価値があると思える方は採用して良いと思います。

暑がりの方や暑い地域にお住まいの方は注意が必要

「夏場、全館さらぽか空調だけで快適に過ごせた。」という施主さんは女性が多いような体感です。男性は女性よりも暑がりな方が多いと思いますので「さらぽか空調だけでは無理だったのでエアコンも導入した」という声を聞きます。

エアコンの導入も行うなら、初めから全館さらぽか空調の導入コストをエアコンの購入&設置費用にすれば良かった。という意見もあります。

夏であればモデルハウスや宿泊体験でさらぽか空調の性能を体感する事が出来るので分かりやすいのですが、冬であれば体感するのも難しいのでじっくり考えて決めましょう。

まとめ

一条工務店の『さらぽか空調』と『ロスガード90うるケア』の違いなどを説明してきましたが如何だったでしょうか。

一条工務店のお家は高気密・高断熱であるので夏はエアコンだけでも十分快適に過ごす事が出来る。という声もありますが、さらぽか空調のおかげで全部屋の湿度が快適で、どこの部屋でも気持ち良く過ごせるのでおすすめ。床冷房がすごく気持ちいい等といった口コミもあります。

標準仕様のロスガード90うるケアでも素晴らしい性能を持っていますが、予算的に余裕があれば全館さらぽか空調の導入を検討しても良いと思います。

一条工務店以外のハウスメーカーでも素晴らしい全館空調システムは他にもありますのでさらぽか空調やロスガード90うるケアが気になっている方は、他社の換気システムや空調システムもチェックしてみるのと各社システムの良い点・悪い点が分かってきますので、自分に合った1台を見つける事ができますよ。

各ハウスメーカーが出している住宅カタログであれば空調システム以外にも住宅性能や住宅設備、外観・内装や参考間取り等、家づくりに役立つ知りたい情報が具体的に載っています。

他社との比較・検討にもってこいの資料となっていますので、契約をまだ結ばれていない方は住宅カタログの資料請求をする事をおすすめします。

家づくりは多くの方にとって一生に一度の経験です。後悔を残さないようにじっくり時間をかけ比較・検討を繰り返してハウスメーカーを選びましょう。既に候補を絞っている方でも、この”比較と検討”が十分で無い場合には、今からでも複数社の住宅カタログを集めましょう。

無料で住宅カタログが貰えるサービスはコレだ

希望のエリア、希望の条件に合うお好きなハウスメーカーの住宅カタログを無料で取り寄せる事が出来ます。備考欄に『しつこい営業はお断り』『営業電話はNG』等、ハウスメーカーへの要望も書けるので使い勝手が非常に良いです。

The following two tabs change content below.
管理人
元ハウスメーカー勤務の経験を活かし、注文住宅に関する"分からない事"を解消できるようにこのサイトを作りました。
【おすすめ記事】
注文住宅を検討中の方がカタログ一括請求をした方が良い理由

この記事を読んだ方は、こんな記事も読んでいます。