三井ホームのUA値(断熱性能)とC値(気密性能)

2022-03-01

住んでからの満足度に大きく関わってくるのが家の断熱性能(UA値)と気密性能(C値)です。高断熱・高気密の家は1年を通じて快適に過ごす事ができ、光熱費も抑える事が出来ます。

最近では耐震性能と同じ位に断熱性能と気密性能を気にされる施主さんが増えてきました。

そこで、当記事では大手HMの三井ホームの断熱性能(UA値)と気密性能(C値)を調べると共に、断熱性能と気密性能の簡単な上げ方などもご紹介していきたいと思います。

目次

三井ホームのUA値(断熱性能)

三井ホームのUA値(断熱性能)

三井ホームのUA値は公式HPに記載がされており、標準仕様でUA値=0.41(W/㎡・k)です。標準仕様でUA値0.41であれば特に問題のない断熱性能です。

では、各部位の断熱材や断熱工法をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

外壁の断熱材「ロックウール(14cm)」

外壁の断熱材「ロックウール(14cm)」

三井ホームでは外壁の断熱材にロックウールを採用しています。ロックウールは耐火性が高い事、保湿性が優れている事などが特徴です。

厚みは14cm。三井ホームは外壁の枠組にツーバイフォー(2×4)材(3.8cm×8.9cm)よりも厚みのあるツーバイシックス(2×6)材(3.8cm×14.0cm)を採用しているので14cmの厚みを確保する事が出来ます。

この厚みが家の断熱性能に大きく関わってきます。正直、断熱材の種類は二の次でかまいません。十分な断熱性能を確保する為には厚さが大切なのです。

断熱材には種類によって熱伝導率(熱の伝わりやすさを表す値。小さい方が熱が伝わりにくい。)が決まっています。例えばグラスウール(10K)であれば0.050、高性能グラスウール(16k)は0.038。ロックウールも0.038です。

熱伝導率の小さい断熱材はフェノールフォームで、熱伝導率は0.022です。フェノールフォームはグラスウールやロックウールと比べて熱を伝えにくい素材なので、フェノールフォームを使えば断熱性能が高いかと言えば、そうとも限りません。

断熱性能をみる上では熱伝導率単体で判断をしてもあまり意味がなく、断熱材の厚みも考慮した熱抵抗値(R値)で判断をした方が正確です。ちなみに熱抵抗値(R値)は下記の計算式で求める事が出来ます。

熱抵抗値(R値)=材料の厚さ(m) ÷ 熱伝導率
※熱抵抗値(R値)は値が大きい程、熱が伝わりにくく断熱性能が高いという事を示します。

ここで先ほど例に挙げた、熱伝導率が低いフェノールフォームとロックウールの熱抵抗値(R値)を比較してみたいと思います。

フェノールフォームは厚み40mm程度で使用される事が多いので、厚さ40mmと仮定した時のR値を測ります。ロックウールは三井ホーム標準仕様の140mmでR値を測ります。

◦フェノールフォーム(厚さ40mm)
熱抵抗値(R値)=0.04(m) ÷ 0.022 = 1.82

◦ロックウール(厚さ140mm)
熱抵抗値(R値)=0.14(m) ÷ 0.038 = 3.68

結果はロックウール(厚さ140mm)の方がR値が2倍程高いという事になり、ロックウール(厚さ140mm)の方が断熱性能が優れているという事が分かります。

上記の通り、熱伝導率が低い断熱材であっても厚さ次第でR値は変わってきます。その為、断熱材は種類を気にするよりも厚みや断熱以外の特徴(ロックウールであれば耐火性と保湿性に優れている)なども確認しておくのが良いです。

屋根の断熱構造材「ダブルシールドパネル」

屋根の断熱構造材「ダブルシールドパネル」

ダブルシールドパネル(DSP)とは三井ホームオリジナルの部材で、断熱材のビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)を広葉樹のチップを集成した構造用面材(OSB)でサンドイッチした建築部材です。

ダブルシールドパネル(DSP)160mmと記載があります。サンドイッチしている構造用面材(OSB)が1枚11.1mm位なので中の断熱材(EPS)の厚みは137mm程度だと思います。

このダブルシールドパネルで屋根断熱を行います。ちなみに家の上部の断熱方法は屋根断熱と天井断熱があり、三井ホームでは屋根断熱を採用しています。

屋根断熱と天井断熱の違いは断熱材を入れる場所の違いです。屋根断熱は屋根の勾配に沿って断熱材を入れており、天井断熱は仕上げ材のすぐ真上に断熱材を入れています。

屋根断熱のメリット・デメリット

屋根断熱

■メリット
・小屋裏空間を活用できる。
・暑い空気の輻射熱の心配がない
・気密性を確保しやすい

■デメリット
・天井断熱よりもコストがかかる。
・断熱材の厚さに制限がある。
・冷暖房する空間が増える。

天井断熱のメリット・デメリット

天井断熱

■メリット
・断熱材を厚くする事が出来る。
・断熱面積が狭いのでコストを抑える事が出来る。
・天井から下の空間だけで良いので冷暖房の空間が小さくなる。

■デメリット
・小屋裏空間の活用が出来ない。
・小屋裏換気が必要
・天井を吊る材などが多くあるので施工が複雑になり性能が大工さんの腕に影響を受けやすい。

天井断熱と屋根断熱、どちらにもメリット・デメリットがありどちらの方が優れているといった事はありません。三井ホームは屋根断熱なので小屋裏空間を活用できます。

三井ホームの窓断熱

三井ホームの窓断熱

三井ホーム標準仕様の窓ガラスはLow-Eペアガラス(アルゴンガス)窓サッシはアルミ樹脂複合サッシが採用されています。


以上の断熱仕様を見る限り、三井ホームは標準仕様でもUA値(断熱性能)の優れた家が建てられます。標準仕様でもわりと問題のない性能ですが、更にこだわりたい方は断熱仕様のグレードを上げるオプションを採用するのも良いでしょう。

三井ホームのC値(気密性能)

三井ホームのC値(気密性能)について公式の発表はありません。その為、C値に関しては実際に気密測定を行った方のブログ等を参考にしていきたいと思います。

山男のつぶやき 福田温熱空調(気密測定屋)

こちらは気密測定や外皮UA値計算、換気システムの販売などを行っている福田温熱空調さんのブログです。三井ホームで建てた施主さんからの依頼で気密測定を行った様子が書かれています。

気密測定の結果はC値0.458(c㎡/㎡)となっています。

依頼主の施主さんは気密性能にこだわって家づくりをおこなっていたようで、何度も現場に入り気密箇所をチェックされたそうです。そのおかげでC値0.458とかなり良い数値が出たのだと思われます。

クオホーム

こちらはクオホーム姫路店の建築現場レポートです。記事メインの内容は三井ホームの気密測定の内容ではありませんが、記事下の方に三井ホーム 0.9cm²/m²~(=実測値)と記載がありましたので、参考にさせて頂きました。


三井ホームのC値を推測する参照サイトは上記2サイト位しか見つけられませんでしたが、三井ホームのC値は十分推測できます。

三井ホームは比較的気密性能を確保しやすい2×6のモノコック構造で建てられます。採用している断熱材(ロックウール)も特別施工が難しい事もなく、丁寧な施工さえすれば気密は確保できます。家上部の断熱も屋根断熱で気密性は確保しやすいです。

また、三井ホームの口コミを見る限り空調システムの評判がわりと良いです。その事から空調システムに影響が出るようなC値ではないと予想されます。

1つ目に紹介をしたブログの施主さんのように気密性能にこだわり、現場の大工さんにも気密にすごくこだわっている事を伝え、丁寧な施工を心がけてもらえばC値0.9程度は可能だと思います。

ただしC値(気密性能)は現場の施工精度の影響を受けやすい事も考慮すると三井ホームで建てた場合のC値は0.5~1.0位ではないかと推測できます。

三井ホームのUA値(断熱性能)とC値(気密性能) 結果発表!!

三井ホームの標準仕様で建てた場合、UA値は0.41(W/㎡・k)、C値は0.5~1.0(c㎡/㎡)位です。(※)

三井ホームのUA値とC値

UA値0.41(W/㎡・k)以下
C値0.5~1.0(c㎡/㎡)

(※)
・UA値・C値は家の形状や間取り等で変わる数値なのであくまで参考程度にお考え下さい。
・C値はアキュラホームの公式発表の数値ではありません。ブログや構造・工法などから当サイト管理人が推測した予想値です。

2022/03/02 コメントを受けて加筆

三井ホームで建築中の方からのコメントを引用

営業によると三井ホームのC値は、施主の依頼で測定した物件で1.2〜1.3程度とのことでした。施主の依頼で測定している物件ですらその程度ですので、平均値は実際にはもっと悪いと思われます。
上記の福田温熱環境さんで測定された方は、記事中にもありますが、相当細かく指示されたようで、極めて特殊な事例です。
当方、契約前から気密性能の向上を指示し、通常では施工しないような処理も追加させましたが、結果は0.9でした。

UA値(断熱性能)とC値(気密性能)の注意点

建物の断熱性能と気密性能を判断する上で、UA値とC値は役に立つ指標ですが知っておいた方が良い注意点もありますのでご紹介しておきます。

UA値は理論値

UA値は家の仕様がまとまったタイミングで計算によって求める事が出来ます。ちなみにUA値の計算式は下記の通りです。

UA値=建物が損失する熱量の合計(w/k)÷外皮面積(㎡)

UA値は住宅の内部から床や外壁、天井や開口部などから外部へ逃げる熱量の合計を外皮面積で割った値です。計算式で求める値なので理論値となります。

実測値ではないので、万が一施工不良などがあれば算出したUA値よりも実際は悪い数値で家が建つ可能性もあります。

C値は実測値

C値は家全体の隙間の広さを示す数値で、上記画像のような専用機器を用いて測定を行う実測値です。C値の計算式は下記の通りです。

C値=家全体の隙間の合計(c㎡)÷延床面積(㎡)

気密測定を行うタイミングは、断熱・気密工事が終わった後か竣工後に行います。家にどれだけの隙間が空いているのかを測定するので、ある程度施工が進んでからでないと測る事が出来ません。つまり家が建つ前段階でC値は分からないのです。

またC値は家の形状や間取りによっても変わりますが、現場の大工さんの施工精度も反映されます。施工精度が低く杜撰な仕事をする職人さんが建てた家は隙間が多くなるのでC値が悪くなります。

(…厳密に言えば構造や工法、断熱工法の違いなどで気密性の確保のしやすさが変わるので一概に現場の職人さんの腕だけが原因という訳ではありませんが、過去に建てた住宅の平均C値が優れている住宅メーカーは現場の職人さんが優れている&気密性を確保しやすい家という事が判断できるので、過去の平均C値が良ければ自分が建てる時にも気密性が確保された家が建つ可能性が高いです。)

どちらにしても現場の施工レベルが低ければ優秀なC値は出せませんので、C値は現場の施工レベルを測る物差しとしても役に立ちます。

UA値とC値は必ずセットで考える

断熱性能と気密性能は必ずセットで考えましょう。どちらか一方だけが優れていてもあまり意味がありません。

例えば、せっかく断熱性能が優れている家であっても気密性能が低ければ外気の影響をうけやすくなります。逆もまた然りです。断熱・気密両方の性能が優れている事ではじめて高断熱・高気密の恩恵を受ける事が出来るのでこの2つは必ずセットで考えるようにしましょう。

高断熱、高気密には定義がない

ハウスメーカーのHPなどによく「高断熱・高気密住宅」というPR文言が記載されていますが、実は高断熱・高気密の定義は決まっていないのです。

その為、営業マンの「我が社の家は夏は涼しく冬は暖かい、高断熱・高気密住宅ですよ」等のセールストークを鵜呑みにして家を建てた結果、実際の断熱性能・気密性能はそこまで高くない『なんちゃって高断熱・高気密住宅』だったなんて悲しい失敗例も多くあります。

このような失敗をおこさない為にも、断熱・気密性能は文言ではなく必ず数値で判断をするようにしましょう。

断熱性能と気密性能は必ずUA値とC値で確認

例えば、以下のようなキャッチフレーズでPRをしているハウスメーカーが3社あったとします。

A社:『高性能な断熱材で真冬でもポカポカ住宅!』
B社:『裸足でも快適に過ごせるあたたかいお家!』
C社:『W断熱で夏でも冬でも1年中快適ハウス!』

上記の文言だけではどの会社が1番断熱性能・気密性能に優れているか分からないと思います。では下記の場合ではどうでしょうか?

A社:(UA値:0.8/C値:1.0)
B社:(UA値:0.3/C値:0.3)
C社:(UA値:0.6/C値:1.2)

数値に置き換えれば3社の中でB社の住宅が1番断熱性能・気密性能に優れているという事が分かります。断熱・気密性能を判断する時には書かれている文言ではなくUA値やC値の値を確認するようにしましょう。

住宅性能や設備、デザインや間取り、保証制度などは必ずカタログスペックで確認を

耐震性能や気密・断熱性能などの住宅性能。キッチンや浴室、トイレなどで使われる住宅設備の機能や見た目やカラー。外観・内装のデザイン。各社人気の間取り、保証制度など大切な事は必ずカタログで確認をしましょう。

HPには書かれていなかったり、情報が古かったりします。特にC値・UA値はHPに書かれていない事が多いです。その点、カタログにはハウスメーカーを選ぶために必要な情報がバッチリ載っています。

特に外観デザインや内装のデザイン、キッチンや浴室の見た目などは実際の画像を見ない事には分からないと思いますが、カタログであれば写真付きで載っていますので、生活を送る具体的なイメージが湧いてきます。

その為、ハウスメーカーを選ぶ時には必ず最新カタログを取り寄せカタログに載ってある情報で比較検討をするようにしましょう。

\各社のカタログを眺めるだけでも楽しいですよ/

三井ホームのUA値とC値は快適に暮らせる値か?

高断熱・高気密の定義は決められていないとお話をしましたが、本当に優れた断熱性能と気密性能を持つ住宅であれば、夏は涼しく冬は暖かく1年を通じて快適に暮らす事ができます。

では、本当の意味で高断熱・高気密と呼べる住宅は、どの程度のUA値・C値を満たしていれば良いのかご紹介していきたいと思います。

快適に暮らす為に確保しておきたいUA値

快適に暮らせるUA値を定める為にH25省エネ基準、ZEH基準、HEAT20 G1基準、HEAT20 G2基準、HEAT20 G3基準のUA値を参考にしたいと思います。

UA値

地域区分1234567
H25省エネ基準0.460.460.560.750.870.870.87
ZEH基準0.40.40.50.60.60.60.6
HEAT20 G1基準0.340.340.380.460.480.560.56
HEAT20 G2基準0.280.280.280.340.340.460.46
HEAT20 G3基準0.20.20.20.230.230.260.26
地域区分表

快適に暮らすために確保しておきたいUA値はZEH基準を満たす数値です。地域によりUA値は異なりますが東京・大阪の該当する6地域であればUA値 0.6以下を目指したいところです。

(※)HEAT20とは20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会の略称

ZEH基準を目指す理由

上の表の中で1番断熱性能の低いH25省エネ基準は平成25年(2013年)に定められた指標で今では基準が古すぎます。設定もゆるゆるで、"省エネ基準"という名前がついていますが、この基準を満たしてもさほど省エネ住宅にはなりません。

H25省エネ基準は本来であれば2020年に義務化される予定でした。(義務化は見送られました。)つまり、義務化されていればこの基準を満たしていないと建てる事すら出来ないという最低限の基準だという事です。この基準を満たしても快適に暮らす為には物足りません。

ちなみに、ハウスメーカーのHPなどで『断熱等級4の最高等級!!』等とよく書かれていますがH25省エネ基準を満たしていれば断熱等級4を取得する事ができます。『最高等級』と聞くと何だか凄そうに見えますが実際はそこまで凄い数値ではありません。

その為、快適に暮らすにはH25省エネ基準よりも上の基準を目指すべきです。では、ZEH基準よりも厳しいHEAT20基準を目標にするのはどうなのか?という所ですが、もちろん断熱性能だけを考えるのであればHEAT20基準を満たしていれば間違いありません。

ただし問題になってくるのがコストです。断熱性能を追求すればするほどコストがかかります。それに寒冷地で無い場合にはオーバースペックになる可能性もあります。

コスト面も考慮した時にいい感じで落ち着くのがZEH基準を満たしたUA値という事です。ZEHを満たすUA値であれば断熱性能も高く快適に過ごせます。

快適に暮らす為に確保しておきたいC値

平成11年(1999年)に改正された省エネ基準にはC値の基準となる指標があったのですが平成25年(2013年)に省エネ基準を改正・強化された時にC値の項目は削除されてしまいました。その為、現在C値にはUA値のように基準になる指標がありません。

ちなみに平成25年(2013年)まで使われていたC値の基準となる指標は下図とおりです。

C値

地域区分1234567
次世代省エネ基準2.02.05.05.05.0
地域区分表

この基準値はかなり古く、今の時代には全く適していません。たまに、この2013年まで使われていた指標を指して『気密性能の基準値を大幅にクリア』等と謳っているハウスメーカーもあるので気を付けましょう。

これから家づくりをおこなうのであればC値は0.7以下を目指したいところです。

C値0.7以下を目指す理由

気密性能は住宅の換気能力とも大きく関わってきます。穴の開いたストローでは、外から空気が入ってきてしまい上手に吸えないのと同様に、気密性能が悪く隙間の多い家では計画換気が上手に行えません。

それを分かりやすく示しているのが下図で、第三種換気システム稼働時の気密性能と隙間からの給気量の関係を表しています。

C値=(相当隙間面積)が1.0(c㎡/㎡)の場合、自然給気口からは50%の給気しか出来ていません。残りの50%は家のスキマから侵入している事になります。C値が悪くなればなるほど給気口から給気量は下がり、スキマからの流入が増えてきます。

ちなみに第一種換気システムでも同じような事が言えます。下図は第一種換気システム稼働時の気密性能と風・温度差との関係を表した図です。

必要換気量(※)が0.5回/hの時、C値1.0であれば総漏気量(風速2.5m~3m/秒の時)は0.22回/hとなっています。(漏気とはスキマから不規則に出入りする風の事)

(※)
必要換気量とは室内の空気を衛生的に保つために、必要最低限換気しなければならない空気の量のこと。4人家族を想定した平均的な戸建て住宅の場合で0.5回/時程度の換気が必要となります。

つまり、必要換気量0.5回/hの内0.22回/h(必要換気量の44%)がスキマから侵入した風という事です。第三種換気システムと同様にC値が悪くなればなるほど総漏気量は増えていきます。

このようにC値が1.0以上になると給気口以外、家のスキマからの風の侵入が増えてしまいます。給気口には通常、砂塵やチリやホコリ、花粉やPM2.5などを除去するフィルターが設置されていますが、給気口を通らない風が侵入する事で、汚い空気が室内に流れこみます。

こうした汚れた空気が常日頃から室内に流れ込む事が原因でシックハウス症候群やアレルギーを発症してしまう人もいます。またカビ菌やウイルスも取り入れてしまうのでカビの発生リスクが高まったり、侵入したウイルスで体調を崩したりもします。

更に、スキマから入った空気は壁のなかを走り天井や床を流れる事もあります。大量のスキマ風が壁内をめぐると、室内との温度差で結露が発生しやすい環境となり住宅の寿命を縮める原因にもなります。

気密性能(C値)が悪くなると計画換気が上手に行えず、その結果住んでいる人にも家にも悪影響を及ぼします。その為、C値は最低でも1.0以下が望ましいのですが、C値は経年劣化の影響を受けやすい事も考慮しておかないといけません。新築時にC値が1.0であっても10年後には悪くなっている可能性が高いです。

その為、経年劣化も考慮すると新築時に目指したいC値は0.7以下となります。10年後に建て替えを予定していたり、長く住む予定でない方であればC値1.0以下を目指す考え方でも良いと思います。

三井ホームのUA値とC値は快適に暮らせる値を満たしているか?

当サイトで定めた快適に暮らす為に必要なUA値はZEH基準を満たす値、C値は0.7以下です。

三井ホーム標準仕様の暫定UA値は0.41(W/㎡・k)以下、C値は0.5~1.0(c㎡/㎡)です。よって三井ホームのUA値は当サイトで定めた基準を満たしているが、C値は基準値を満たすケースもあるが少しオーバーしてしまう事もあると言えます。

ただし、この程度のオーバーであれば後述する気密性能を上げる方法を施せば快適に暮らせる数値を満たす事も可能だと思いますので、断熱性能・気密性能ともに問題はないと言えます。

(気密・断熱性能は住宅性能の1部です。この性能だけでHMを判断するのではなくその他の性能や設備、デザインや価格、営業との相性など様々な角度から検討を行いましょう。)

ハウスメーカー選びで失敗しないために

誰もがハウスメーカー選びで失敗したくないと思っていますが、残念ながら失敗や後悔をする人が後を絶ちません。失敗してしまう最大の理由は比較・検討が不十分だからです。

マイホームに限らず車や高級時計を買う時にもデザインや価格、性能などを比較するのと同じように、ハウスメーカーを選ぶ時にも各社のデザインや価格、住宅性能や設備、保証制度などを比較する必要があります。

注文住宅であれば一人一人の条件が異なるので、自分にとって最適なハウスメーカーを見つける事が大切です。この作業を面倒くさがると後々になって必ず後悔するので、先ずは無料カタログで比較する事から始めてみましょう。

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UA値(断熱性能)とC値(気密性能)の確認方法

過去の実績値も参考に出来ますが、注文住宅では1棟1棟仕様が異なるのでUA値、C値も変わってきます。その為、自分の家のUA値、C値も確認する事をおすすめします。

UA値の確認方法

UA値は家の仕様が決まったタイミングで計算により求める事ができます。一通り仕様がまとまった時にハウスメーカー側に「UA値を教えて下さい」と伝えれば算出して貰えます。

ハウスメーカーによってはUA値の算出に別途費用が発生する会社もありますので、その辺は事前に確認をしておいた方が良いでしょう。

C値の確認方法

C値に関してもハウスメーカーに気密測定を行いたい旨を事前に伝えておけば手配をしてくれます。ただしハウスメーカーによっては「気密測定はやっていない」と断られるパターンもあります。

そんな時は自分で気密測定業者に直接依頼を行えば問題ありません。直接依頼をするメリットは、ハウスメーカーを挟まないので費用を抑えやすい事と、第三者の立場で測定をして貰えるので安心感を得られる事です。

デメリットとしては業者とのやりとりを全て自分でやる必要があり手間がかかるという事です。ちなみに気密測定1回の費用相場は5万円~10万円程度かかります。

気密測定を行うタイミング

気密測定を行うタイミングは主に2回あります。1回目は断熱・気密工事が終わった後(まだお家は完成していません。)2回目は竣工後(お家の完成後)です。

より安心感と確実性を求めるなら1回目、2回目と両方のタイミングで行う事です。ただし1回の測定につき5万円~10万円程度の費用がかかるので「出来れば1回に抑えたい」という方は、断熱・気密工事が終わったタイミングで測定を行う事をおすすめします。

理由は、そのタイミングであればC値が悪かった時に気密処理の弱いところを特定し、気密性向上のための施工がわりと簡単に行えるからです。竣工後の測定よりもC値の改善、手直しがしやすいのです。

気密測定の結果C値が悪ければ改善をしてもらう事は事前にハウスメーカーと交渉をしておきましょう。出来れば契約の条件に入れておいた方が良いです。

満足できるUA値、C値で家を建てる方法

高断熱・高気密だと思っていたのに実際の数値は悪かった…なんて事にならないようにハウスメーカーと契約を結ぶ前に以下の事をしておくと良いです。

契約の条件に「UA値○○以下保証」を入れる

ハウスメーカーと契約を結ぶ条件の1つに「UA値:○○以下保証」を加えましょう。そして、契約の前にはUA値:○○以下保証を入れた状態での見積もりも貰うようにしましょう。

契約後に「UA値を○○以下にしたい」と伝えても「ではそのUA値にするにはこれが必要なのでこの位の追加費用が発生しますねー。」と想定外の費用が発生する可能性があるので契約前に話を詰めておく必要があります。

ちなみにUA値は間取りや窓の仕様、断熱材などにより変わってきますので希望のUA値がある場合には出来るだけ早い段階で「UA値は○○以下を希望しています。」と伝えておいた方が住宅会社側もそれに合わせた提案が出来るので話がスムーズに進みます。

目標とするC値を提示して貰う

C値もUA値のように○○以下保証が出来れば良いのですが、C値は実測値なので保証までしてくれるハウスメーカーは少ないです。保証が無理な場合には目標とするC値を提示して貰いましょう。

その提示された目標値が本当に達成可能な数値かどうかは過去に建てた住宅の平均C値を尋ねて判断をして下さい。モデルハウスの数値よりも実際の施工住宅で測定されたC値の方が信用ができます。

実際の施工住宅で何度も良いC値を出しているハウスメーカーであれば職人さんの施工精度が高く丁寧な仕事をしてくれるでしょう。反対にC値のデータが乏しい会社やごまかしたりする会社は気密性能に自信の無い会社である可能性が高いので注意が必要です。

気密測定には別途費用がかかりますが1棟1棟数値が異なるので、自分の家を建てる時にはやっておく事をおすすめします。断熱・気密工事が済んだタイミングで1度気密測定を行い、その時にC値が悪ければ目標C値まで手直しをして貰う事も契約の条件に入れておくと良いです。

高断熱・高気密住宅を得意としているHMと契約をする

餅は餅屋という諺もある通り、高断熱・高気密住宅を得意としているハウスメーカーであれば実績も豊富でノウハウも蓄積されています。特に気密性能は現場の施工精度にも大きく影響を受けるので慣れていない会社であれば悪いC値になる可能性は高いです。

UA値に関しては理論値なので、良い断熱材を使い窓や玄関、勝手口なども高断熱仕様のものを採用すれば理論上良くする事は出来ます。ただし算出した数値と実際に建てた家のUA値が等しくなるかは施工精度に関わります。

その為、平均C値の優れたハウスメーカーや高断熱・高気密住宅を得意としているハウスメーカーにお願いをした方がUA値、C値は良くなりやすいです。

高断熱・高気密住宅を得意とするHM

当記事で定義をした、快適に暮らす為に確保しておきたいC値(建て替え予定等あれば1.0以下、特になければ0.7以下)とUA値(ZEH基準を満たす値)を満たしているハウスメーカーを何社かご紹介したいと思います。

(※ UA値とC値の参照元が支店・加盟店を含む公式HPや公式が出したPDF資料に記載のあるハウスメーカーのみをピックアップ。)

社名UA値
(W/㎡・K)
C値
(c㎡/㎡)
参照元
FPの家0.430.44公式HP
UA値・C値
R+house0.460.34PDF資料
UA値・C値
To Casa0.30.3公式HP
UA値・C値
アイフルホーム0.30.54公式HP
UA値・C値
アエラホーム0.390.47公式HP
UA値・C値
イシカワ0.480.6公式HP
UA値・C値
イノスグループ0.560.3公式HP
UA値C値
インターデコハウス0.420.6支店・加盟店HP
UA値・C値
インデュアホーム0.3~0.350.2~0.3支店・加盟店HP
UA値C値
ウェルネストホーム0.280.2公式HP
UA値C値
ウッディ伊藤0.22~0.340.1~0.3公式HP
UA値・C値
オートリホーム0.560.7公式HP
UA値・C値
カネカのお家0.280.2支店・加盟店HP
UA値・C値
キムラ
(スコーグの家)
0.20.3PDF資料
UA値・C値
サイエンスホーム0.46以下0.7以下支店・加盟店HP
UA値・C値
サンコーホーム0.280.5公式HP
UA値・C値
ジブンハウス0.460.2支店・加盟店HP
UA値・C値
ジュープラス0.40.1~0.3公式HP
UA値・C値
スウェーデンハウス0.380.63PDF資料
UA値・C値
セルコホーム0.370.492公式HP
UA値・C値
トヨタウッドユーホーム0.340.8公式HP
UA値・C値
フィアスホーム0.380.32支店・加盟店HP
UA値・C値
メープルホーム0.460.3公式HP
UA値C値
ヤマト住建0.271.0以下公式HP
UA値・C値
ユートピア建設0.450.15公式HP
UA値C値
ユニテハウス0.560.7PDF資料
UA値・C値
ユニバーサルホーム0.340.4公式HP
UA値・C値
一条工務店0.250.59公式HP
UA値C値
九州八重洲0.260.6公式HP
UA値・C値
建成ホーム0.30.27公式HP
UA値・C値
住ま居る0.30.5公式HP
UA値・C値
小嶋工務店0.440.9公式HP
UA値C値
小林住宅0.290.15公式HP
UA値・C値
真柄工務店0.460.5公式HP
UA値・C値
石井工務店0.420.33公式HP
UA値C値
大共ホーム0.150.2公式HP
UA値C値
大庭工務店0.460.22公式HP
UA値C値
第一住宅0.460.5公式HP
UA値・C値
土屋ホーム0.240.38公式HP
UA値・C値
馬渡ホーム0.260.29公式HP
UA値・C値
棟晶0.220.25公式HP
UA値・C値
福岡工務店0.50.15公式HP
UA値C値
北洲ハウジング0.230.65公式HP
UA値C値
無添加住宅0.50.7支店・加盟店HP
UA値・C値
木下工務店0.390.6公式HP
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断熱性能を上げる方法(UA値を下げる方法)

施主側で比較的簡単に実施ができる断熱性能を上げる方法(UA値を下げる方法)をいくつかご紹介したいと思います。

断熱方法を上げる主なポイント

◦断熱材の厚みを増やす
◦窓を断熱仕様にする
◦玄関ドアや勝手口を断熱仕様にする

断熱材の厚みを増やす

断熱材は厚みが増せば増すほど断熱性能が上がります。高断熱仕様の断熱材にするオプションが用意されている住宅会社であれば、採用すれば断熱性能は上がります。

ただし費用がそこそこする場合が多いです。コスパ的には次に紹介をする窓を断熱仕様にする方が優れています。

窓を断熱仕様にする

断熱性能を上げる時にまず注目をしたいのが窓です。なぜなら天井(屋根)や外壁、床から熱が逃げたり侵入するよりも、窓などの開口部から熱が逃げたり侵入する割合の方が多いからです。

つまり窓の断熱性能を上げる事が家全体の断熱性能を上げる事に直結します。窓の断熱性能を上げる時にチェックしておきたいポイントは主に3点です。

◦窓ガラスの種類
◦窓サッシの種類
◦スペーサーの種類

窓ガラスの種類

窓ガラスは大きく分けて4種類あります。単板ガラス→複層ガラス→Low-E複層ガラス→Low-Eトリプルガラスの順に断熱性能が良くなります。

ガラスとガラスの中空層に入れる気体は大きく分けて4種類あります。乾燥空気→アルゴンガス→クリプトンガス→真空の順に断熱性能が良くなります。

おすすめの窓ガラスはLow-E複層ガラス(アルゴンガス入り)です。もちろんLow-Eトリプルガラスの方が断熱性能は優れていますが費用が高くなるので、寒冷地にお住いの方や予算に余裕のある時にLow-Eトリプルガラスを検討する形で良いと思います。

窓サッシの種類

窓サッシは大きく分けて4種類あります。アルミサッシ→アルミ樹脂複合サッシ→オール樹脂サッシ→木製サッシの順に断熱性能が良くなります。

おすすめの窓サッシはオール樹脂サッシです。木製サッシも断熱性能的には申し分ないですが価格が高いです。

スペーサーの種類

スペーサーとはガラスとガラスの間のスペースをつくるためのパーツです。スペーサーは2種類あります。アルミスペーサー→樹脂スペーサーの順に断熱性能が良くなります。

おすすめのスペーサーは樹脂スペーサーです。


以上のように窓に使われるパーツにこだわる事で窓の断熱性能を上げる事が出来、その結果家の断熱性能も上がります。

また窓のサイズや設置数も断熱性能に関わりますので、単純に窓のサイズを小さくしたり設置数を減らす事でも断熱性能を上げる事が出来ます。

玄関ドアや勝手口を断熱仕様にする

玄関ドアや勝手口を断熱仕様にする事で断熱性能を上げる事が出来ます。1番良いのは勝手口を設けない事ですが、付けるとするなら熱貫流率(U値)を確認し、U値の低い玄関ドアおよび勝手口を選びましょう。

(熱貫流率(U値)とは熱の伝わりやすさを表す数値で、値が低ければ低いほど熱の移動を少なく抑える事が出来る=断熱性能が高い。という見方が出来ます。)

気密性能を上げる方法(C値を下げる方法)

気密性能を上げる方法(C値を下げる方法)としてチェックすべきポイントは4点です。

気密性能を上げる主なポイント

◦窓の構造
◦玄関ドアや勝手口の構造
◦配管・コンセント周り
◦C値改善を行ってくれる業者に依頼

窓の構造

窓は断熱性のみならず気密性の観点から見ても需要なポイントです。特に気にしたいのが窓の構造です。日本の住宅で1番よく見かける横方向に開閉する「引き違い窓」は気密性能があまり高くありません。

気密性能を重視するならビジネスホテルなどでよく見かける「すべり出し窓」がおすすめです。もしくは欧米で一般的に使われている「開き窓」も引き違い窓よりは気密性能が高いです。

開閉しない採光のみが目的の窓であれば、1番気密性能の高い「FIX窓(はめ殺し窓)」を採用する事でC値を下げる事が出来ます。

ちなみに、断熱性能同様に窓のサイズや設置数も気密性能に関係してきます。単純に窓のサイズを小さくしたり設置数を減らす事でもC値を下げる事が出来ます。

玄関ドアや勝手口の構造

玄関ドアや勝手口も窓同様に断熱性能と気密性能、両方に関わる部分です。玄関ドアには親子ドアや片袖ドア、両袖ドア、両開きドア、引き戸などありますが気密性能で言えば片開きドアが1番気密性能を確保しやすいです。

勝手口にも注目しましょう。勝手口の通風仕様のドアは扉を閉めたままでも採風ができるので人気ではありますが気密性能に関して言えば低いです。気密性能にこだわるのであれば勝手口をつけないのが1番気密を確保しやすくなります。

ただ、勝手口は便利ではあるので設置を希望される施主さんも多いです。気密にこだわりつつ設置するのであればYKK APのAPW 330などのオール樹脂で通風仕様でない方が気密性を確保しやすいのでおすすめです。

配管・コンセント周り

上記左側の画像は気密処理を行わずに裏側から冷風を送った時の実験画像で、右側は気密処理を行った時の画像です。2つを比較すると明確な温度差が生じている事が分かります。特に断熱材として使用率の高いグラスウールなどの繊維系断熱材ではこの温度差が顕著に現れます。

配管・コンセント周りの1個あたりの隙間は小さくても、家全体で考えると大きな隙間となります。配管・コンセント周りの気密性能を確保する為に気密テープや気密シートなど気密部材が適切に施工されているかを確認しておきましょう。

C値改善をサポートしてくれる業者に依頼

気密測定は施主が測定業者に直接依頼をする事もできます。業者の中には測定時に隙間箇所の発見、改善までをサポートしてくれる会社もありますので気密施工に疎いハウスメーカーであれば、下記のような業者に依頼を出すのも手です。

株式会社共和福田温熱空調など。

まとめ

三井ホームのUA値(断熱性能)とC値(気密性能)を調べた結果や、快適に暮らす為に目指したいUA値・C値、満足できるUA値・C値で家を建てる方法やUA値・C値の下げ方などをご紹介してきましたが如何だったでしょうか。

三井ホーム標準仕様でのUA値は0.41(W/㎡・k)でC値は0.5~1.0(c㎡/㎡)程度であると推測され、悪くない数値となっています。デザイン性も優れており人気の高いハウスメーカーではありますが、三井ホームに負けず劣らず優れた住宅の提供を行うメーカーは他にもあります。

家づくりで失敗をしてしまう理由の多くが比較検討不足です。最初に候補とするハウスメーカーを絞り過ぎるのではなく出来るだけ多くのハウスメーカーの中から比較・検討を行った方がより自分に合ったベストな住宅会社を見つける事が出来、失敗や後悔する事も少ないです。

これから家づくりを行う方は、時間的な余裕を持って出来るだけ多くの候補の中から比較・検討を繰り返しましょう。素敵なマイホームづくりを応援しています。

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