キューブ型の家のデメリット。雨漏りや外壁劣化の対応策

2020-12-22

無駄を省き洗練されたシンプルでスタイリッシュな外観が特徴的なキューブ型の家(四角い家)がいま人気を集めています。

キューブ型の家は見た目がおしゃれでありながら、凹凸のない箱タイプの建物は耐震性能も優れており、外壁の面積が少なく抑えられるのでコストも抑える事が出来るなど多くのメリットがありますが、反対にデメリットも存在しています。

この記事ではキューブ型の家にはどのようなデメリットがあるのか?そのデメリットの対応策なども併せて紹介していきたいと思います。


家たてる

キューブ型の家はカッコいいから気になっていたんだ。

ナビ子

そうなんですね。だけど”カッコいい”だけで決めてしまうと後々後悔する事になりかねないのでキューブ型の家のデメリットなども知っておきましょう♪

キューブ型の家の定義

キューブ型の家(箱型住宅や軒ゼロ住宅、キューブハウスなどとも呼ばれています。)には明確な定義がありませんが、一般的には軒の無いボックスタイプの家の事をそう呼んでいます。

軒があったとしてもほんのちょっと軒が出ている(10~20cm)程度でありますので、この記事ではキューブ型の家 = 軒の(ほぼ)無いボックスタイプの住宅と定義してデメリットやメリットなどを記載していきます。

キューブ型の家のデメリット

外壁・シーリングが劣化しやすい

キューブ型の家では軒がほぼ無いか全く無いので直射日光、風雨が外壁に直撃します。絶えずそのような状態になっているので軒のある家と比べると、どうしても外壁やシーリングが劣化しやすくなります。

寒冷地では凍害により更に劣化を早めます。

都市部ではお隣さんとの距離が近いので、隣家に接している面は直射日光や風雨から守られやすい事もあります。

それでも4方向全てが隠れるような事はないので、常に猛威にさらされている面は必ず出てきます。隣家に接している面よりも劣化が早くなりがちなので重点的に定期チェックを行いましょう。

キューブ型の家にはガルバリウム鋼板がおすすめ

最近の新築に使われる外壁材は窯業(ようぎょう)系サイディングである事が多いのですが、キューブ型の家の場合は金属系サイディングのガルバリウム鋼板がおすすめです。

なぜキューブ型の家には窯業系サイディングではなく金属系サイディングがおすすめなのかと言うと、窯業系サイディングには熱を吸収しやすいデメリットと素材自体に防水性能がないというデメリットがあります。

更にシーリング(コーキング(同じ意味))の劣化が金属系サイディングよりも早くなります。

これらのデメリットはキューブ型の家にとっては致命的です。

対して金属系サイディングは熱反射に優れており表面・室内温度を抑制する働きがあります。これは軒がないキューブ型の家にはありがたい特徴です。

他にも錆に強く、耐久性・断熱性が高く内部に水が入り込みにくい構造なので凍害を防ぐことも可能です。シーリングも窯業系サイディングより外部に露出している部分が少ないので劣化しにくいのも特徴です。

こうした違いによりキューブ型の家には金属系サイディングのガルバリウム鋼板をおすすめします。

ただし金属系サイディングは窯業系サイディングよりコストがかかるのと、外壁材のシェア的に規格住宅の場合、取り扱っていない場合などもあるので注意が必要です。

ちなみにメンテナンスはどちらの外壁材にするにも必要です。

たまにガルバリウム鋼板はメンテナンスフリーなど謳っている住宅メーカーも見かけますが、そんな事はありません。メンテナンスが一切必要ない外壁などありません。

その為、外壁材のコストは導入コスト + ランニングコストのトータルコストで考えましょう。

最近のサイディングには外壁の汚れを雨水で洗い流すセルフクリーニング機能を持ったものや、紫外線に強くなるコーティングを施した物など従来のサイディングボードに付加価値を付けた製品が増えてきています。

キューブ型の家の場合にはデザイン重視で外壁材を選びがちですが、こうした付加価値の機能も含め検討をしたほうが後々まで外壁を綺麗に格好良く保つ事ができます。

雨漏りのリスクが上がる

上記で説明をした通りキューブ型の家の外壁、シーリング部分は劣化しやすいです。劣化したまま放置をしておくとそこから雨漏りを起こす危険性が高まります。

ただし最近は外壁・シーリング・防水シートの質が向上しているので昔に比べると雨漏りのリスクは減ってきています。

防水シートの確認と外壁塗装・シーリングの補填が重要

建物は1次防水と2次防水によって雨漏りから建物を守っています。1次防水というのは外から見えている外壁材や屋根材のことを言い、2次防水というのは外壁材や屋根材の下に敷かれている防水シートの事です。

雨漏りを防ぐためには1次防水と2次防水の両方がきちんと機能をしている事が重要です。

サイディングの外壁の2次防水としては透湿防水シートがよく使われています。透湿防水シートと偏に言っても複数のメーカーから出されているので商品毎に質が変わってきます。また保証期間も異なります。

家づくりの時に透湿防水シートまで施主側で決められるのであれば安心して使える質の良いもの、保証期間の長いものがおすすめです。(デュポン社のタイベックは質も高く保証期間も長いので良いと思います。)

1次防水となる外壁のメンテナンスも重要です。

金属サイディングの劣化が進むと防水性が失われます。1次防水を突破されると2次防水の劣化が早まる原因になります。いずれも突破をされると内部に雨水の侵入を許す事になってしまいます。

雨水によって体躯が腐食されるような事があれば建物自体の寿命も大きく縮める結果になってしまいますので、出来るだけ1次防水で防ぎましょう。

その為には外壁の定期的なメンテナンスが必要です。金属系サイディングの場合であれば10年目安位で塗装をし直した方がよいです。シーリングは5年~10年を目途に補填・打ち替えを行いましょう。

最近では塗装もさまざまな種類があります。安価な塗料ほど耐久年数が短く付加価値も特になかったりします。耐久年数が長く、防水性・遮熱性などの付加価値の備わった塗料はコストが嵩みます。

長く住む予定であれば耐久年数が長く、付加価値の備わった塗料がおすすめです。1回あたりのメンテナンス費は高くなりますが、耐久年数が長いのでトータル費用で考えるとあまり差は無くなります。

屋根に関してはシンプルな形の方が雨漏りリスクは低い

屋根の形状はシンプルな形の方が雨漏りのリスクは低いです。これは単純な理由で、複雑な形状の屋根の方が凹凸ができやすくそこに雨水が溜まったり、雨捌けが悪くなったりする可能性が高いからです。

施工をする側もシンプルな形状の屋根の方がミスをし難いという事もあります。

更に言うと、屋上には何も無い方がより良いです。太陽光パネル等を置く場合、パネルを設置するための架台が必要となります。架台は屋根に穴をあけて屋根と固定をします。当然穴を開けると耐久性は低くなり、そこから雨漏りを起こすリスクも上がります。

キューブ型の家で太陽光パネルの設置を考えている場合には架台の設置を必要としない屋根一体型の太陽光パネルの方が良いです。

ただし陸屋根の場合には注意が必要

参照元:大原工務店

ビルの屋上など上がった時に外周部を囲う小さい壁に見覚えないでしょうか?その部分をパラペットと呼びます。

パラペットの役割は外壁やサッシの防水性の確保です。パラペットが無いと雨が降る度に屋根から外壁を伝って雨が流れ落ちてしまいます。

外壁やサッシが汚れる原因にもなりますし、劣化を早める原因にもなります。それを防いでくれているのが屋上の四方を囲む小さい壁パラペットです。

だけどこのパラペットが原因で雨漏りを起こす危険性もあります。

キューブ型の家で陸屋根の場合、4方向の屋根外周をすべて囲むようにパラペットを設置します。パラペットの下には流れてきた雨水を貯めるための排水溝を設けるのですが、排水溝にある排水口が飛んできた落ち葉や砂や泥、ゴミ等で詰まった場合うまく排水ができずに排水溝に雨水が溜まってしまいます。

排水溝はパラペットの内側にあるので、その下部分は室内です。長期間水が溜まっているとそこからジワジワと浸透し雨漏りの原因にもなりかねません。

そのような状態にならないように陸屋根の場合には、豪雨の後には排水口が詰まっていないか定期的にチェックをする必要があるのですが屋上に簡単にあがれない仕様であればチェックをするのも難しいので注意が必要です。

キューブ型の家の屋根は片流れ屋根がおすすめ

片流れの屋根の場合には3方をパラペットで囲い、傾斜している側に雨どいをつけ雨水を排出します。(画像参照)

この形であれば屋根に雨水が溜まってしまう危険性は陸屋根よりも低いです。見た目もパラペットのおかげでキューブ型を保っているので外観を損ねる事もありません。

ただ雨どいを付ける側にはパラペットが無いので、その方向から見た時は完全なキューブ型ではない事は分かってしまいます。

窓から強い日差しが差し込みやすい

軒がある家であれば軒がある事で強い日差しを遮る事ができますが、キューブ型の家では軒がないので強い日差しが入り込みやすいです。強い西日も差し込みます。

また急な雨が降ってきた時に窓を開けていた場合、雨が家の中に入り込みやすいです。窓の近くに置いてある家具・家電が雨に濡れてしまう事もあります。

窓に庇(ひさし)をつける

窓に庇を付ける事で部分的な軒の役割を果たします。

家の中への日差しの進入、雨の進入を防いでくれます。また外観デザインのアクセントにもなります。

追加で費用はかかりますが室内環境が良くなるのでキューブ型の家には有意義なオプションだと思います。

玄関扉が強風に持っていかれる

この画像のような玄関扉のデザインだとドアを開けた時に強風が吹けば扉が風に持っていかれて反対側に扉がバンと当たる危険性があります。

反対から風が吹けば勢いよく扉が閉まり指などを挟む危険もあります。

大人であれば防ぐ事も出来ると思いますが、赤ちゃんを抱っこしながらの開け閉めや小さいお子さんのいる家庭では注意が必要です。また強い風が吹きやすいエリアに建てる予定の方も注意が必要です。

玄関ポーチがおすすめ

参照元:イエタテ
参照元:MARYYA

キューブ型の家の玄関に庇だけではちょっと心配です。風もそうですが雨の時にも小さい庇だけではあまりカバーしてくれません。

玄関ポーチを設ける事で雨・風を防いでくれるだけでなく、外から家への出入りが見えづらくなるのでプライバシーも守られます。

玄関ポーチには玄関を奥ばらせて造るパターンと玄関の周りに壁を設けて造るパターンなどがあります。

雨の音が気になる

主に2階でそう感じる事が多いと思います。軒が無いので雨がダイレクトに壁にあたる事と、屋根裏空間が無いので屋根にあたる雨音が原因です。

キューブ型の家の外壁材、そして屋根材もガルバリウム鋼板がおすすめですが窯業系サイディングよりも雨音が気になるデメリットがあるという事も知っておきましょう。

消音材・吸音材を使用する

気になる音の大きさは個人差があるのでキューブ型の家を建てる方全員が必須の対策とは思いませんが、音が気になりそうな方は防音効果のある塗料を塗装する事で音を軽減させる事が出来ます。

内壁に吸音・防音材を使うのも良いでしょう。建てた後に防音パネルなどを壁や天井に貼るだけでも効果はあります。

また気密性・断熱性を高める事でも気になる音を最小限に抑える事も出来ます。

夏場になると2階が暑い

キューブ型の家では軒が無い事で直射日光が壁に直撃する事と、屋根裏スペースが無いので2階が暑くなりやすいです。

気密・断熱性能を高める

気密・断熱性能を高める事で2階の暑さを和らげる事が出来ます。

高気密・高断熱住宅は夏でも冬でも外の暑さ・寒さの影響を受けずらいので快適に過ごす事が出来、冷・暖房費の削減にも繋がります。

防音効果も高まり、換気効率も良くなるので2階の暑さを防ぐだけの理由ではなく多くの恩恵が得られるので気密・断熱性能はチェックしておきましょう。


家たてる

なるほどね。キューブ型の家のデメリットがバッチリ分かったよ。

ナビ子

続いてキューブ型の家のメリットをご紹介していきますね。

キューブ型の家のメリット

キューブ型の家のデメリットを紹介してきましたが、当然その逆のメリットも沢山あります。デメリットとメリット、両方を知った上でキューブ型の家を検討しましょう。

デザインが格好良い

美的感覚は人それぞれではありますがシンプルでモダンなデザインが好きな人にはキューブ型の家のデザインはたまらないと思います。

無駄を省き洗練された外観は周囲の家よりも際立っておしゃれに見えます。

四角いシンプルな形状なので格好良くも可愛くも造る事が出来、男性・女性問わずにデザイン性の高い人気の住宅です。

居住スペースを最大限広く確保できる

凹凸の無いキューブ型の家は室内にデッドスペースが生まれません。屋根裏のスペースも無いので2階も1階と同じだけの面積を確保出来ます。

居住スペースを広く使える事でゆとりある間取りの作成が可能となっています。

コストを抑える事が出来る

複雑な形状をしている家と比べると簡単に建てる事が出来るので大工さんの数は少なくて済みます。工期も短くて済みますので人件費を抑える事が出来ます。

また凹凸の無い事で外壁面積を最小にする事が出来たり、無駄を省いたシンプルなデザインのおかげで建材費なども抑える事が可能です。

ベースとなる建築費を安く抑える事が出来るので外壁材のグレードUPや住宅設備等にお金をかける余裕が生まれやすいです。

耐震性・気密性・断熱性に優れている

キューブ型の家は四角く建築構造がシンプルで柱や梁の繋ぎ目も少ないので耐震性、気密性が高くなります。また凹凸が無い事で外壁面積を減らす事が出来るので外気温の影響を受けづらくなり断熱性を高めやすいです。

複雑な形状の家に比べると耐震性・気密性・断熱性を高めやすい条件が整っています。

まとめ

キューブ型の家はコストを抑えつつも耐震性や気密・断熱性を高めやすくデザインも格好良い!と人気の高い理由がわかるメリットが複数ありますが、反面デメリットも存在しています。

実際に住むとなった時にそのデメリットが我慢出来るのか、デメリットを軽減するための対策にかかるコストはどの位になるのか。等、より具体的に確認をしておく必要があります。

より具体的な確認をする時にはプロに直接話を聞くのが1番です。ただし1社の人にだけ聞くのはおすすめしません。複数社の営業に聞いた方が良いです。

複数の方に同じ質問をする事で対応力や丁寧さ、誠実さなどが見えてきます。また知識量の差も見えてきます。

家づくりは多くの方にとって一生に一度の経験になると思いますので、焦らずにじっくり時間をかけて家族みんなで納得するまで、楽しみながら話し合い家づくりを進めていきましょう。

素敵なマイホーム造りを応援しています。

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