【狭小住宅】2階建ての間取りと後悔しやすいポイントと対策!
都心部などの地価の高いエリアに家を建てたい方や、ミニマリストな生活を好む方に人気の高い狭小住宅。
「狭小住宅だと部屋が狭いから生活がし辛そう…」と思う方も多いと思いますが、後悔しやすいポイントを知ってきちんと対策を行えば狭小住宅でも満足度の高いマイホームは建てられます。
そこで、当記事では狭小住宅の中でも2階建ての狭小住宅に注目をし、間取り実例や後悔しやすいポイント、その対策などをご紹介していきたいと思います。
2階建ての狭小住宅の参考間取り
狭小住宅に明確な定義は決まっていませんが一般的には15坪程度の敷地に建てる住宅を狭小住宅と呼ぶ事が多いです。
当記事では建坪(=1階の床面積)が15坪以内の家を狭小住宅としてご紹介していきたいと思います。
セキスイハイムの狭小住宅
2階建て3LDKの間取りです。キッチン背面に洗面室・浴室があり料理をしながらでも洗濯もできる家事楽な配置になっています。
天気の良い日には外で食事を楽しむ事も出来る、多目的に活躍するバルコニーがダイニングに併設されています。
2階のデッドスペースになりそうなホールをトイレと収納スペースとして上手に活用。各部屋にも収納が設けられており家族それぞれが過ごしやすい空間になっています。
1階床面積 | 14.62坪(48.33㎡) |
2階床面積 | 14.62坪(48.33㎡) |
延床面積 | 29.23坪(96.66㎡) |
ミサワホームの狭小住宅
2階建て2LDK+蔵収納のある間取りです。玄関を入り両サイドに2部屋配置。洋室1はパーテションなどで区切れば2部屋としても利用可能です。
1階と2階の間には蔵収納を配置。8帖の広さがあるので狭小住宅にありがちな収納力不足も補えます。
2階ダイニング上部は吹き抜けとなっており開放感のある空間となっています。居間は蔵収納がある事でキッチン・リビングよりも1.5階程上がった先に作られています。
1階床面積 | 12.52坪(41.40㎡) |
2階床面積 | 13.52坪(44.71㎡) |
延床面積 | 26.05坪(86.11㎡) 蔵部分:4.01坪(13.24㎡)を除く |
タマホームの狭小住宅
タマホームの規格住宅プラン「シフクノいえ プレミア」は2階建ての2階部分を3タイプの中からお好きに選べるスタイルになっています。
1階部分はキッチン背面に水回りを纏め家事が楽な動線に。階段下には収納も設けデッドスペースを作らずに有効活用されています。
2階は3タイプから選べるので暮らす人の家族構成やライフスタイルに合った最適な間取りをつくる事が出来ます。
1階床面積 | 10.02坪(33.12㎡) |
2階床面積 | 8.76坪(28.98㎡) |
延床面積 | 18.78坪(62.10㎡) |
アキュラホームの狭小住宅
2階建て2LDKの間取りです。玄関からファミリークローク、洗面室、キッチンへと繋がり家事・生活動線も考えられています。
1階LDKは広々18帖確保されており、リビング端にはワークスペースも用意されています。
2階にはトイレと洗面化粧台も用意されているので忙しい朝でも混雑なく準備が出来ます。収納スペースも1階2階ともに十分に用意されており生活のしやすい間取りです。
1階床面積 | 14.03坪(46.37㎡) |
2階床面積 | 14.03坪(46.37㎡) |
延床面積 | 28.05 坪(92.74㎡) |
トヨタホームの狭小住宅
2階建て3LDKの間取りです。1階LDKを中心に各部屋へアクセスのしやすい配置が取られています。
玄関にはシューズクロークの他に階段下収納も備えられています。キッチンには何かと便利に使える勝手口も付けられています。
2階には3部屋を確保。主寝室には大型のWICを配置。シンプルな配置だからこそ多くの世帯に合う間取りとなっています。
1階床面積 | 13.12坪(43.50㎡) |
2階床面積 | 13.12坪(43.50㎡) |
延床面積 | 26.90 坪(88.86㎡) |
スウェーデンハウスの狭小住宅
2階建て3LDKの間取りです。玄関には大き目のシューズクロークを完備。キッチンにはパントリーも備えられています。
1階のパントリーと洗面室の間に棚を設置、2階ホールにはワークデスクや棚を設置しそれぞれデッドスペースを上手に活用しています。
また2階の寝室は大きな1部屋としても利用出来る可変性のある作りでライフスタイルの変化に柔軟に対応出来そうです。。バルコニーも備えられており洗濯物を干すときなどに重宝します。
1階床面積 | 13.54坪(44.79㎡) |
2階床面積 | 13.54坪(44.79㎡) |
延床面積 | 27.09 坪(89.58㎡) |
狭小住宅の価格相場
セキスイハイムや住友林業、大和ハウスなどの超大手HMの坪単価は70万円~90万円程度です。
アイ工務店やヤマト住建、一条工務店などのHMは注文住宅で平均的な坪単価の60万円~80万円位が相場です。
タマホームやレオハウス、クレバリーホームなどローコスト住宅も得意としているHMの坪単価は50万円~70万円位となります。
ただし坪単価は延床面積が小さい程、割高になる傾向にあります。
これは、延床面積が小さくてもキッチンや浴室、トイレなどの水廻りを含む住宅設備は大きい家と同じように必要で、水廻りなどの設備が居室よりも建築費用が高めなので延床面積の小さい家は坪単価が割高となります。
2階建ての狭小住宅は延床面積が20坪~30坪程度である事が多いので、その位の坪数にそれぞれの坪単価をかけた値が価格相場となります。
坪数 | 大手HM | 中堅HM | ローコストHM |
---|---|---|---|
20坪 | 1,400万円~1,800万円 | 1,200万円~1,600万円 | 1,000万円~1,400万円 |
25坪 | 1,750万円~2,250万円 | 1,500万円~2,000万円 | 1,250万円~1,750万円 |
30坪 | 2,100万円~2,700万円 | 1,800万円~2,400万円 | 1,500万円~2,100万円 |
車や時計、家電などを買う時には価格やデザイン、性能を比較すると思いますがマイホームを購入する時も"比較"する事が何より大切です。
同じ位の価格帯のハウスメーカーでも標準仕様での性能や設備のグレードは異なります。またデザインや保証内容も異なります。
その為、複数の会社からカタログを取り寄せ比較する必要があります。カタログには標準仕様でのスペック値や画像も豊富に載っているので分かりやすく比較が出来ます。
カタログ等を見て候補を4~5社程度まで絞った後は必ず相見積もりを行いましょう。
注文住宅には「定価」という概念がないので、複数社から見積もりを貰う事で始めて適正価格が見えてきますし、同じ条件で見積もりを貰う事でどこの会社が価格を抑えて建てる事が出来るのかが分かります。
play_circle 予算別のハウスメーカーのカタログはこちら2階建て狭小住宅と3階建て狭小住宅の比較
狭小の敷地に建てる住宅は基本的には2階建てか3階建てかのどちらかになります。2階建てと3階建てにはどのような差があるのかご紹介していきます。
建築費は2階建ての方が安くすむ
3階建てを建てる時には構造計算が必要になり、設計がより複雑になります。高さが出るのでより強い耐震施工を行う必要もあります。必要に応じて地盤改良の費用もかかります。
また防火・耐火の適用条件も2階建てより3階建ての方が多いので建築費用が嵩みます。その為、同じ敷地に建てるのであれば2階建ての方が建築費が安くすみます。
延床面積は3階建ての方が確保しやすい
3階建ての方が1フロア多いのでその分床面積を多く確保しやすいです。部屋数が増えるので2階建てよりも家族間のプライバシーが守られやすいというメリットもあります。
2階建て・3階建ての主なメリット
(3階建てよりも)
・建築費が安い
・税金やメンテナンス費が安い
・冷暖房効率が良い
・子供とのコミュニケーションが取りやすい
・階段の上り下りの負担が減る
(2階建てよりも)
・床面積を多く確保出来る
・部屋数が増え家族間のプライバシーが守られやすい
・ビルトインガレージが作りやすい
3階建て狭小住宅は建てられない場合もある
敷地に対して建てられる建物のサイズは法律や様々な規制で決められています。その中で狭小住宅に大きく関係してくるのは「高さ制限」と「建ぺい率」「容積率」です。
高さ制限とは、全面道路や陽当たり・通風を確保するために建物の高さを制限するルールで敷地によっては、「そもそも3階建てが建てられない」「3階建ては建てられるが3階の一部を削らなければいけない」といった事もあります。
また建ぺい率と容積率によっては3階建てよりも2階建ての方が適している敷地などがあります。
建ぺい率とは「敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た時の面積)の割合」の事で、容積率とは「敷地面積に対する延床面積の割合」の事です。
例えば建ぺい率:60%、容積率:100%の15坪の敷地の場合、1階部分の広さは建ぺい率が60%なのでMAXでも9坪となります。
1階を9坪とした場合、容積率が100%なので2階は6坪までとなり、そうなると3階は造れなくなります。仮に強引に3階建てにする場合は1階5坪、2階5坪、3階5坪と各フロアかなり限られた床面積になります。
これではかなり生活のし辛い家になってしまうので、このケースであれば3階建てよりも2階建ての方が向いています。
例えば建ぺい率:60%、容積率:200%の15坪の敷地の場合、1階部分の広さは建ぺい率が60%なのでMAXでも9坪となります。
1階を9坪とした場合、容積率が200%なので2階も9坪+3階も9坪の床面積を確保する事が出来ます。その為、この敷地であれば高さ制限が問題無ければ3階建ても建てやすい敷地である事が分かります。
このように制限によっては建てたくても難しいケースもあるので、敷地の高さ制限、建ぺい率、容積率にも注意しておきましょう。
2階建て狭小住宅で後悔しやすいポイントと対策
2階建ての狭小住宅で後悔しやすいポイントとその対策を幾つかご紹介していきます。
建築費用が割高になり後悔
狭小住宅では敷地までの道幅が狭い事が良くありますが、そうなると建築資材を運び込む大型トラックや工事用の重機などが通れない可能性が出てきます。
大型トラックが通れないとなると中型もしくは小型のトラックで運ぶ事になりますが、一度に運べる積載量が減るので往復する回数が増え手間がかかります。
駐車できるスペースが無ければ近隣の駐車場を借りなければいけませんし、そこから人力で運搬する事になります。場所によっては車両止めを行う必要も出てきます。
こうした周辺環境の影響で人件費や車両費が通常よりも多くかかり後悔されている方が多くいます。
狭小地は入り組んだ場所にある事が多いので、事前に工事用の車両が通れる道幅があるかどうか確認をしておく必要があります。
隣家との距離が近すぎて後悔
狭小住宅は床面積を出来るだけ確保する為に、建ぺい率・容積率ギリギリで設計をする事が多いですが、そうなると隣家との距離が近くなります。
隣家との距離が近い事で騒音トラブルに発展しやすくなったり、プライバシーが確保し辛くなったり、日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。
またエアコンの室外機が風通しの悪さが原因でショートサーキットを起こす可能性もあります。
通常であれば室外機は室内の熱を奪ってファンの力で熱風を外に放ちますが、空気の流れが外的要因により妨げられると室外機から放たれた熱風が再び室外機に戻ってしまう事があります。この現象をショートサーキットと呼びます。
ショートサーキットが起こるとエアコンの効率が悪くなるので部屋がなかなか涼しくならない。光熱費が高くなるといった影響があります。また故障の原因にもなります。
更に、外壁や窓のメンテナンスが必要となった時に作業ができる十分なスペースが無いとメンテナンス費用が高くなります。
一番の対策は敷地に対してゆとりを持った設計を行う事です。
設計士のデザイン力によって狭小住宅でも快適に暮らせる工夫は幾つかありますが、設計力だけで必ず解決できる訳ではありません。
その為、隣家との距離が近すぎる問題はゆとりを持った設計を行う事が一番の対策です。
それがどうしても難しい時には、開口部を制限する事も対策になります。隣家との距離が近い場合、隣家側に設けても開ける可能性が低いので、開放的な方向にのみ開口を設けてみましょう。
そうする事で遮音性も高まりますし、視線も気になりません。窓のお手入れも不要となります。窓を設けたい場合には高窓や不透明な窓にする事で視線は防ぐ事ができます。
自分の家からの音が外部に漏れない事と、隣家との音を遮断する目的で防音性能を高めておく必要もあります。
日当たりや風通しの悪さには吹き抜けが有効です。
吹き抜けを設けて高い位置に窓を設置する事で光も風も取り入れる事が出来ます。高い位置の窓であれば隣家や通行人の視線も気になりません。
メンテナンスの問題にはメンテナンスフリーの製品を外壁材に採用したり、高耐久のシーリング材を使用するなどしてメンテナンスに関するリスクを減らしておきましょう。
収納スペースが足りなくて後悔
狭小住宅は余裕のある床面積ではないので収納力が不足しがちです。収納力が足りない事で部屋が散らかりがちになり、部屋がより狭く感じられ後悔される方が多くいます。
不足しがちな収納スペースの問題は、デッドスペースも残さず有効活用する事です。
例えば、階段下の空間を収納スペースとしたり壁面収納を造ったり、床下収納を設けるのも効果的です。
ベッドの下や冷蔵庫の横、家具とのすき間などデッドスペースになりそうな空間も、キャスター付きの棚やサイズに合う収納ボックスの設置や造作家具を作ったりしてムダを作らない間取りを心がけましょう。
適材適所な収納サイズも大切です。例えば、頻繁に使うような掃除機などをしまう収納は奥行きがあっても取り出しにくくなるので浅めの収納でも良く、反対に特定の時期だけ使う扇風機や羽毛布団などをしまう収納は奥行きがあった方が使いやすいです。
またロフトや小屋裏を採用する事も効果的です。
ロフト・小屋裏は以下の条件を満たせば床面積に含まれないので容積率を気にする事なくスペースを増やす事が出来ます。
・ロフトの床面積はロフトのある階の床面積の1/2未満である事
・天井の高さが1.4m以下である事
・電話やTV、ネットのジャックが無い事
・ロフトの床の仕上げは畳、絨毯、カーペット等にしない事等
収納スペースとしては勿論、天窓を付けて室内干しの出来るスペースとしたり子供の遊び場としたり多目的に利用できるので床面性の限られる狭小住宅に向いている間取りです。
動線が悪くなり後悔
狭小住宅はどうしてもワンフロア辺りの面積が狭くなってしまう為、動線の良い間取りの作成の難易度が高くなります。
一般的な広さの家の間取りをただ小さくしただけでは窮屈さを感じたり、生活が不便になるので狭小住宅用に最適化された間取りである必要があります。
後述する『2階建て狭小住宅に取り入れたい間取り』を採用する事でも幾分か快適になりますが、一番の対策としては狭小住宅を得意とする住宅会社と納得するまで打ち合わせを重ねる事です。
実績の少ない住宅会社は狭小住宅用のノウハウが少ないので避けた方が無難です。
過去の建築実例などを確認して狭小住宅の実績が豊富、狭小住宅に力を入れている住宅会社を選ぶようにしましょう。
2階建て狭小住宅に取り入れたい間取り
狭小住宅の間取りは様々な工夫を取り入れる事で窮屈さや動線の悪さを解消する事が出来ます。
ここでは幾つかのワザあり間取りをご紹介していきます。
廊下は極力省く
移動の為だけの廊下は極力省いて、その分部屋を広くしたり収納スペースに充てたりする方が生活のしやすい間取りとなります。廊下を無くす事で動線が短くなり家事効率がUPする効果も見込めます。
ただ廊下を全く無くすのは難しいので、廊下の壁を収納棚にしたり机を設置してワークスペースとしたり、通路+αの二つの機能を持たせることで限られた床面積を有効活用する事が出来ます。
部屋を細かく区切らず間仕切りを減らす
部屋数が増えると間仕切り壁やドアが増えるのでその分居住スペースが減ってしまいます。部屋をあまり細かく区切らない事で間仕切りが減り、空間同士が繋がるので部屋が広くなります。
「子供部屋は二部屋欲しい」という場合でも、大きな一部屋にして可動式のパーテションなどで区切って利用した方がライフスタイルの変化にも対応がしやすいです。
食事をダイニングテーブルではなくリビングテーブルで済ませる事が多い方にはダイニングテーブルを置くスペースは不要だったりします。
ダイニング・リビングと分ける事なく1つにする事でリビングを広げられたり、キッチンを広く使えたりする事が出来ます。
引き戸を検討する
一般的な家では開き戸が採用される事が多いですが、開き戸は開閉の為のスペースを必要とするので狭小住宅には戸を真横にスライドするだけで開閉できる引き戸の方が部屋を広く使えるので向いています。
開けっ放しにしておいても邪魔にならず、開け放つ事で空間が繋がり部屋がより広く感じられます。
引き戸をハイドアにするのも有りです。
天井まで高さのあるハイドアは開け放った時の開放感をより感じる事が出来ると共にスタイリッシュな空間に見える効果もあります。
ただ一般的なドアに比べるとコストがかかる事や、壁の色と異なるハイドアの場合はかえって圧迫感を与えてしまう可能性もあるので注意が必要です。
ちなみに引き戸には開き戸に比べると気密性や防音性が劣る事や、スライドした側の壁にコンセントや照明のスイッチ類が取付できないといったデメリットがある事も知っておきましょう。
リビング階段を検討する
狭小住宅では階段を設置するだけのスペースも勿体なく感じます。階段をリビングなどの広い部屋内に設置する事で階段専用のスペースを設ける必要がないので、限られた床面積を有効に使う事が出来ます。
またリビング階段は吹き抜けとの相性が良かったり、家全体が明るくなったり、家族間のコミュニケーションがとりやすくなるといったメリットもあります。
ただ、リビング階段を取り入れる事で縦に空間が広がるので冷暖房効率が悪くなったり、音や匂いが二階に伝わりやすくなるといったデメリットがあります。
対策としてコストはかかりますがリビング階段に引き戸を取り付ける事で冷暖房効率の悪化や音や匂いが伝わりやすくなる事を防げます。
階段をスケルトン階段にするの有りです。
スケルトン階段は一般的な階段よりも圧迫感を感じずに開放感のある空間を演出する事が出来、リビング階段との相性も良く、採光や風通しにも優れているので吹き抜けとの相性も良いです。
ただ、スケルトン階段にした場合引き戸を取り付ける対策はあまり意味をなさなくなります。また通常の階段より設置費用がかかる事、段板の間の垂直部分を塞ぐ板(蹴込み板)がないので子供が落下する危険性、ペットが怖がり上り下りが出来ない可能性などもあります。
吹き抜けやロフトを検討する
後悔しやすいポイントの対策としても紹介しましたが、吹き抜けやロフトは採光と風通しが良くなる、収納スペースが増える以外にも縦の空間が繋がり、視覚的にも広く感じられる効果もあります。
部屋が広く感じられるので狭小住宅に向いている間取りです。
限られた床面積を出来るだけ広く使う為には横・縦の空間の繋がりを意識する事が大切です。間仕切りを減らし、引き戸にする事で横の空間の繋がりを、リビング階段や吹き抜け、ロフトを付ける事で縦の空間の繋がりを作ります。
他にも階層の中間に設けるスキップフロアも空間を区切らずに縦の繋がりも出来るので狭小住宅におすすめです。
リビングを他の床面よりも一段下げるダウンフロアも空間が広がりますがダウンフロアの段差が邪魔をして家具を自由に移動出来ないなどの注意点もあるので狭小住宅に取り入れるのは難しいかもしれません。
また地下室をつくる事も縦の空間を広げ居住スペースを増やす意味では有効ですが、地下室の建築費用は地上に同じ広さの部屋を作る時の倍以上かかるので十分な検討が必要です。
狭小住宅では広さを演出するために横・縦の空間の繋がりを意識する間取りが有効ですが、空間同士を繋げる事で冷暖房効率が悪くなるデメリットがあります。
「吹き抜けにした事で暖房の効きが悪くなって後悔…」とならないように、空間の繋がりを作る時には家の断熱性能を上げる対策をとりましょう。
床・壁・天井の断熱材を高性能な物にするのも良いですが、開口部(特に窓や玄関ドア)の断熱性能を高める事でコスパよく家の断熱性能を上げる事が出来ます。
内装の色づかいや家具で部屋を広く見せる工夫も
内装の色によっても部屋の印象は変わってきます。明度の高い色は広く感じられる効果があるので、狭小地住宅の内装は白やアイボリーといった淡い色使いがおすすめです。
家具でも部屋を広く見せる工夫は幾つかあり、例えばTV台などの家具は脚付きの方が、脚のない家具に比べて視認可能な床面積が増えるので部屋が広く感じられます。
背の低い家具だと視線を遮られないので広く感じたり、カーテンの柄がストライプだと天井を高く見せたり、ボーダーだと部屋の広がりを感じられたりします。
カーテンの取り付ける位置によっても印象は異なり、取付位置を天井付近の高い位置にする事で部屋がより広く感じられます。
お店などでもよく使われる、鏡に部屋を写す事で奥行きを出して部屋が広く感じられる鏡マジックも有効的だったりします。
自分に合ったオンリーワンな間取りで家を建てるには、条件や希望に沿って作って貰った間取りプランをより多く見比べる事です。
1社2社だけの間取りプランでは、その間取りが本当にベストなプランなのか対象が少なすぎて比較が出来ません。同じ条件で作成してもらった出来るだけ多くの間取りプランを見比べる事で始めて自分に合った最適な間取りが見えてきます。
複数社から間取りプランを集めると、A社とB社とC社の良いとこ取りをしたハイブリッド間取りなんかも作る事が出来ます。
家づくりにおいて間取りはとても大切なポイントとなるので必ず複数社から間取りプランを貰い比較・検討をするようにしましょう。
play_circle オリジナルの間取りプランを作成するまとめ
2階建て狭小住宅の参照間取りや後悔しやすいポイント、そしてその対策と取り入れたいアイデア間取りなどを紹介してきましたが如何だったでしょうか。
狭小住宅でも後悔しやすいポイントを把握して対策を行えば窮屈さも感じずに生活のしやすい家を建てる事は可能です。
ただし、きちんとした対策を行ってくれるのは狭小住宅の実績が豊富でノウハウのある住宅会社なので、狭小住宅を建てる時には狭小住宅を得意としている住宅会社に依頼を出すようにしましょう。
素敵なマイホームづくりを応援しています。
狭小住宅を得意とするハウスメーカー
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「家は3回建てないと理想の家にならない」なんて言葉もある通り、1回目の家づくりでは後になって「ああしておけば良かった…」「こうしておけば良かった…」と後悔される方が大勢います。
そうならない為に、家づくり計画を進める時には『住宅会社の人間ではない、中立な立場の家づくりの専門家』に相談をする事を強くおすすめします。
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